機能性表示最新情報 194号 / ウエスト周囲径とくびれの関係

こんにちは。YDCのミッシーです。
 
 
機能性表示の申請をする中で
何が厄介かと聞かれるとすぐに思い浮かぶのが、
表示見本(パッケージ)です。
 
 
もちろんSRや論文も大変なのですが、
これらは良い数値が出たか出ないか、
という明確な基準があります。
 
 
対してパッケージのデザインは、
見る人の感性によるところがあるため、
良し悪しの基準が分かりづらいのです。
ただ、そんな中にあっても、
はっきりと避けた方が良い表現はあります。
 
 
最近ご相談のあったパッケージの中に、
腰のくびれを思わせる人のシルエットらしき
イラストを記載したものがありました。
 
 
こういったタイプのパッケージは
よくご相談があるのですが、
実際は受理事例を見ればわかる通り、
差し戻されて受理には至りません。
 
 
機能性表示食品は健康の維持・増進を
旨とするものですから、
体形など見た目の変化のような、
美容的効果には非常に厳しい指摘が来ます。
たとえそれが、パッケージ上のイラストで
ほのめかす程度であってもです。
 
 
実際、過去には商品名を囲うこんなデザイン
「)(」(半円上の向かい合わせの線)
に対して、それはウエストのくびれを
強調しているのではないか、
と指摘を受けたこともあります。
 
そういう話をすると、
ウエスト周囲径を届出表示に入れているが
それでもだめなのか、という質問が
返ってくることもあります。
 
 
そこでウエスト周囲径の定義について
考えてみると、厚生労働省のeヘルスネットには

次のような説明があります。
 
 
「へその高さで計る腰回りの大きさ。
内臓脂肪の蓄積の目安とされ、
メタボリックシンドロームを診断する
指標のひとつ。」
 
 
つまりウエスト周囲径は、
メタボの診断という
健康の維持・増進の領域で
利用するものであって、
ウエストのくびれのような
美容的効果を示すものではない
ということです。
 
 
さらにもう一つ付け加えると、
ウエスト周囲径が「へその高さで計る
腰回りの大きさ」とされていることにも
注意が必要です。
 
 
皆様が表現したいような
いわゆる腰のくびれは、
腹部の細くなっているところを測定したものです。
つまり、エビデンスとしても全く異なるわけですね。
 
 
パッケージを少しでも訴求力のあるものにしたい
という気持ちはよくわかりますが、
こういうところは消費者庁も神経質に
なっているところですから、難しいものですね。 
 
 
それでは、またメールしますね。