こんにちは。YDCのミッシーです。
それでは機能性表示最新情報をご紹介します。
J577 発酵にんにく疲労感ケアb
「本品にはL-アリインが含まれるので、日常の
疲労(病的ではない一過性の疲労)を感じてい
る中高年の方の一時的な身体的疲労感(体のだ
るさ・重さを感じるか)を緩和します。」
届出者は富士産業さんで、RCTによる届出です。
L-アリインはこれまでにコレステロール訴求が
2件ありましたが、抗疲労訴求は初めてとなり
ます。
ニンニクで抗疲労というと、似たような事例が
いくつか思い当たります。例えば以下のような
ものです。
E20 桃屋のいつもいきいき
「本品には熟成にんにくエキスが含まれますの
で、睡眠の質を向上する機能があります。また、
日常生活で生じる疲労感を軽減する機能があり
ます。」
※エキスの指標成分は「S-アリルシステイン」
「アルギニン」
G302 S(エス)-アリルシステイン
「本品にはS-アリルシステインが含まれてい
ます。S-アリルシステインには、毎日の摂取
により、日常生活における一時的な疲労感を軽
減する機能があることが報告されています。一
時的なカラダの疲れを感じている方に適した食
品です。」
既存の事例では、S-アリルシステインが機能性
に関与していることがわかります。
一方、J577では別紙様式5ー3において、ニン
ニク中の複数の成分の中から、機能性関与成分
をL-アリインに絞り込むロジックを展開してい
ます。その中に以下の記載があります。
「ニンニク鱗茎中にはその特有成分として硫黄
化合物を含有するが、 Y -グルタミル- S -ア
リルシスティン (GSAC) 、 y -グルタミル- S
-1- プロペニルシスティン(GSPC) 及びアリイ
ンで大部分の 80 %を占める。したがって、ア
リイン以外の硫黄化合物で当該機能に及ぼす可
能性があるのは GSAC 及び GSPC である。しか
しながら、これらの抗疲労効果の臨床試験は見
当たらなかった。」
注目したいのは「Y -グルタミル- S -アリルシ
スティン (GSAC)」です。というのも、GSACを
酵素反応させることでS-アリルシステインが生
成されるからです。既存の事例ではそうやって
生成されたS-アリルシステインが機能性関与成
分になっています。
一方J577としてはGSACは含まれるが、S-アリル
システインは含まれないということを暗に示し
たいのだと思いますが、S-アリルシステインの
有無については資料では明確にされていないよ
うに思われます。S-アリルシステインは、生ニ
ンニクの状態でも微量に含まれているようなの
で、その点は気になるところではないでしょう
か。
それでは、またメールしますね。