機能性表示最新情報 365号 / ニンニクの主要成分は?

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは機能性表示最新情報をご紹介します。

J577 発酵にんにく疲労感ケアb

「本品にはL-アリインが含まれるので、日常の

疲労(病的ではない一過性の疲労)を感じてい

る中高年の方の一時的な身体的疲労感(体のだ

るさ・重さを感じるか)を緩和します。」

届出者は富士産業さんで、RCTによる届出です。

L-アリインはこれまでにコレステロール訴求が

2件ありましたが、抗疲労訴求は初めてとなり

ます。

ニンニクで抗疲労というと、似たような事例が

いくつか思い当たります。例えば以下のような

ものです。

E20 桃屋のいつもいきいき

「本品には熟成にんにくエキスが含まれますの

で、睡眠の質を向上する機能があります。また、

日常生活で生じる疲労感を軽減する機能があり

ます。」

※エキスの指標成分は「S-アリルシステイン」

「アルギニン」

G302 S(エス)-アリルシステイン

「本品にはS-アリルシステインが含まれてい

ます。S-アリルシステインには、毎日の摂取

により、日常生活における一時的な疲労感を軽

減する機能があることが報告されています。一

時的なカラダの疲れを感じている方に適した食

品です。」

既存の事例では、S-アリルシステインが機能性

に関与していることがわかります。

一方、J577では別紙様式5ー3において、ニン

ニク中の複数の成分の中から、機能性関与成分

をL-アリインに絞り込むロジックを展開してい

ます。その中に以下の記載があります。

「ニンニク鱗茎中にはその特有成分として硫黄

化合物を含有するが、 Y -グルタミル- S -ア

リルシスティン (GSAC) 、 y -グルタミル- S

-1- プロペニルシスティン(GSPC) 及びアリイ

ンで大部分の 80 %を占める。したがって、ア

リイン以外の硫黄化合物で当該機能に及ぼす可

能性があるのは GSAC 及び GSPC である。しか

しながら、これらの抗疲労効果の臨床試験は見

当たらなかった。」

注目したいのは「Y -グルタミル- S -アリルシ

スティン (GSAC)」です。というのも、GSACを

酵素反応させることでS-アリルシステインが生

成されるからです。既存の事例ではそうやって

生成されたS-アリルシステインが機能性関与成

分になっています。

一方J577としてはGSACは含まれるが、S-アリル

システインは含まれないということを暗に示し

たいのだと思いますが、S-アリルシステインの

有無については資料では明確にされていないよ

うに思われます。S-アリルシステインは、生ニ

ンニクの状態でも微量に含まれているようなの

で、その点は気になるところではないでしょう

か。

それでは、またメールしますね。