機能性表示最新情報 139 号 / 運動併用の「運動」とは?

こんにちは。

YDCのミッシーです。

今週は中国からのコロナウイルスの話題で
一騒動といった感じでした。

機能性表示食品は、疾病の治癒・予防を目的と
していないのでお勧めはできませんが、

とりあえず健康の維持・増進には努めて
おきたいものです。

さて、

今回の機能性表示最新情報 のご紹介です。

E580 myHMB(マイエイチエムビー)
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「本品には、HMB(別名として、3-ヒドロキシ
  -3-メチルブチレート)が含まれます。
  HMB(別名として、3-ヒドロキシ-3-
  メチルブチレート)には、運動との併用で、
  健康で自立した日常生活に欠かせない筋肉量や
  筋力の低下の抑制に役立つ機能があることが
  報告されています。」

E580も、以前にご紹介したE410と同様に遊離体の
HMBを機能性関与成分とした事例です。

ところで最近のHMBでは、カルシウムか遊離体かを
問わず、届出表示の表現として「運動との併用で」
を入れるパターンが増えています。

しかし、運動併用の「運動」とは、具体的に
どんな行為を指すのでしょうか? 

例えばウォーキングと水泳では運動量に違いが
あるように思います。

もう一つ、例を見てみます。

E586 フラボス

「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシ
  フラボンが含まれます。ブラックジンジャー
  由来ポリメトキシフラボンは、日常生活に
  おける身体活動時のエネルギー代謝において、
  脂肪の消費を促す作用により腹部の脂肪
  (内臓脂肪および皮下脂肪)を減らす機能が
  報告されています。」

この事例では、「日常生活における身体活動」と
されていますが、これと先ほどの「運動」では、
どの程度の違いがあるのでしょうか?

「運動」と「日常生活における身体活動」の差は、
ウォーキングと水泳の差に比べて、大きいのか、
小さいのか、同程度なのか。

さて、この点を考えるうえで、参考になるのが
次の事例です。

E547 アクエリアス アクティブボディ

「本製品はプシコースの働きにより、運動時の
  体脂肪の燃焼を促進します。」

届出表示はシンプルなものです。

「運動時の」に関連して、別紙様式5-3には
こうあります。

「ヒト試験における 60%VT(換気性作業閾値)
  強度の運動は身体活動の強さを示す METs
  (metabolic equivalent)に換算すると平均
  4METs(2.9-5.3METs)であった。この強度は
  ヨガや階段昇降などのコンディショニング
  運動や速歩、サイクリングに相当する」

METsは、運動強度の単位で、安静時を1とした時
と比較して何倍のエネルギーを消費するかで
活動の強度を示したもので、コンセンサスのある
指標と言えるでしょう。

例えば歩く、軽い筋トレなどは3-3.5METs、
ランニング、クロールで泳ぐ、などは8-8.5METs
となるようです。

E580やE586ではMETsの値が示されていませんが、
採用論文で行われた運動内容からMETsの値を
推定すれば、どの程度の運動が適切なのか
わかると思います。

そうすると、例えばパッケージに乗せる
イラストでウォーキングはOKだが、

ランニングは不適、などということも、
はっきりと区別がつきますね。

それでは、またメールしますね。