機能性表示水面下情報~261号~ 1SRで複数カテゴリー対象者

元政府委員、薬事法ドットコム社主の林田です。

法律・医学・マーケティング・行政、4極の

コンサルティングを実践しています。

今日はJ506のケーススタディです(>表示見本)。

1.ヘルスクレームには次のように3つの機能

性が盛り込まれていて、対象者も違います。

(1)膝の柔軟性・可動性をサポート

(2)中高年の方→階段の昇り降り、しゃが

む、床に落ちているものを拾うことをサポート

(3)運動習慣のある方→日常生活における歩

行をサポートし、膝の違和感を軽減する

2.しかし、PICOSは至って普通で、Pも1分類

です。

P(参加者):健康な成人男女(妊産婦、授乳婦

を除く)

I(介入):非変性II型コラーゲン(酵素分解水

溶化コラーゲンペプチドとして) を含む食品の

経口摂取

C(比較対照群):プラセボの経口摂取

O(評価項目):膝や脚の動き

S(研究デザイン):無作為化比較試験

(RCT)および査読付きの論文

3.ただ、SRの採用文献の対象者に差があり

ます。

つまり、J506は、

イKnaub2022、ロLugo2013、ハSaiyed2021

の3報を採用したSRです。

この中で、「階段の昇り降り、しゃがむ、床に

落ちているものを拾う」については、50歳以

上の健常成人を対象としたハSaiyed2021から

導いています。

また、「日常生活における歩行をサポート」は

運動習慣のある健常成人(20-55歳)を対象と

したイKnaub2022から導いています。

4.対象者とエビデンスはリンクするものなの

で、対象者が微妙に違うのであれば、SRは本

来3点あるべきですが、消費者庁担当者もけ

むに巻かれたのかもしれません。