元政府委員、薬事法ドットコム社主の林田です。
法律・医学・マーケティング・行政、4極の
コンサルティングを実践しています。
今日はJ506のケーススタディです(>表示見本)。
1.ヘルスクレームには次のように3つの機能
性が盛り込まれていて、対象者も違います。
(1)膝の柔軟性・可動性をサポート
(2)中高年の方→階段の昇り降り、しゃが
む、床に落ちているものを拾うことをサポート
(3)運動習慣のある方→日常生活における歩
行をサポートし、膝の違和感を軽減する
2.しかし、PICOSは至って普通で、Pも1分類
です。
P(参加者):健康な成人男女(妊産婦、授乳婦
を除く)
I(介入):非変性II型コラーゲン(酵素分解水
溶化コラーゲンペプチドとして) を含む食品の
経口摂取
C(比較対照群):プラセボの経口摂取
O(評価項目):膝や脚の動き
S(研究デザイン):無作為化比較試験
(RCT)および査読付きの論文
3.ただ、SRの採用文献の対象者に差があり
ます。
つまり、J506は、
イKnaub2022、ロLugo2013、ハSaiyed2021
の3報を採用したSRです。
この中で、「階段の昇り降り、しゃがむ、床に
落ちているものを拾う」については、50歳以
上の健常成人を対象としたハSaiyed2021から
導いています。
また、「日常生活における歩行をサポート」は
運動習慣のある健常成人(20-55歳)を対象と
したイKnaub2022から導いています。
4.対象者とエビデンスはリンクするものなの
で、対象者が微妙に違うのであれば、SRは本
来3点あるべきですが、消費者庁担当者もけ
むに巻かれたのかもしれません。