こんにちは。YDCのミッシーです。
このところ、変更届などの受理までに少し時間
がかかっているようです。5月の連休などもあ
りましたし、紅麹サプリの問題での機能性表示
の見直しなど、消費者庁も慌ただしいのかもし
れません。変更届などの予定がある方はご注意
ください。
それでは機能性表示最新情報をご紹介します。
J55 アスタアイb
「本品にはアスタキサンチンが含まれるので、
パソコンやスマートフォンなどのモニター作業
における40代以降の方の視力の維持をサポート
する機能があります。なお、本品は近視や遠視
などの屈折異常を改善するものではありませ
ん。」
届出者は元気生活さん。注目したいのは、なん
といっても「視力の維持」という表現です。
J55は「視力」に言及した初の事例となります。
しかし基本的な疑問として、維持という言葉を
使っていたとしても、機能性表示食品で「視
力」に言及できるのだろうか、ということがあ
ります。詳しく事例を見ていきましょう。
J55はRCTによる申請です。その内容を簡単にま
とめると、アスタキサンチン9mgを継続摂取さ
せ、0週と6週時点で測定を行います。測定前に
はVDT作業による目への負荷が与えられていま
す。6週時点でアスタキサンチン群はプラセボ
群と比較して有意に改善しており、視力の低下
が抑制されています。
ここでポイントなのは、測定前にVDT作業を実
施していることだと思います。VDT作業負荷に
よって一時的に視力は低下しますが、その低下
をアスタキサンチンが抑制しているという試験
結果になっています。
つまり、J55の試験がターゲットにしているの
は、常態的な視力の低下ではない、ということ
になります。
そう考えて見ると、届出資料には詳しく書かれ
ていませんが、健康の維持・増進に収まりそう
なロジックになります。J55はあくまでも一時
的な視力の低下を抑制するものであって、通常
時の視力をどうこうするものではない、という
わけです。
「なお、本品は近視や遠視などの屈折異常を改
善するものではありません。」という注意喚起
の表示も、恒常的な視力回復などと区別するた
めのものだと思います。
ただ、届出表示を一瞥しただけでは、一時的な
視力低下の抑制という意図が伝わりづらい感じ
がして、その点は気になるところです。
それでは、またメールしますね。