機能性表示最新情報 208号 / 技あり届出表示

こんにちは。YDCのミッシーです。
 
届出の受理件数は、年間を通してみると月ごとに波
があって、この時期(5月くらいに申請されたも 
の)は件数が少なくなる傾向にあるようです。
年度内にということで3月までに申請される方が多
い分、そのあと少しペースが落ちるのかと思ってい
ますが、どうなんでしょうか?
 
 
さて、今回の機能性表示最新情報のご紹介です。 
 
G129 haruアミュレット(ハル アミュレッ 
ト)
「haruアミュレットに含まれるGABAには、以下
の機能が報告されています。
・睡眠の質(眠りの深さ)の向上に役立つ。
・すっきりとした目覚めをサポートする。
・事務作業や家事による一時的なストレスや疲労感
を和らげる。」
 
内容だけを見れば、GABAのSR による睡眠とストレ
スという最近人気の組み合わせ。人気過ぎて 、他
社との差別化は悩ましいところです。しかしG129の
届出表示はちょっと違います。
 
…と、その話に入る前に、SRで申請をした時、届 
出表示や広告表現で注意しておく二つのポイント見
ておきます。
 
(1)機能性の主語は、商品ではなく、成分にしな
くてはならない。
SRは成分についての研究を取りまとめたものですか
ら、商品に機能性があるように見せてはいけないと
いうことですね。
 
具体的には、「YDCサプリ(商品名)には、便通を
改善し・・・」はNGで、「難消化性デキストリンに
は・・・」はOKというこです。広告の場合も同様で、
全体として、機能性の主語(主体)は、成分にある
という見せ方をする必要があります。
 
特に広告の場合は、機能性のキャッチコピーを商品
と絡ませづらいので、皆様表現には苦労しているこ
とかと思います。
 
(2)届出表示は、臨床試験ではなく、SRによるも
のとわかる表現になっている必要がある。
具体的に言うと「・・・には便通を改善する機能が
報告されています」という伝聞調の表現です。
「・・・には便通を改善する機能があります」は、
臨床試験( RCT)の場合にのみ認められる表現です。
 
これの難点は、訴求が一つだけならまだいいのです
が、訴求が複数だったり、成分が複数だったりする
と、届出表示が長くなり、ポイントが伝わりづらい
表現になったりします。
 
こんな感じですね。
「・・・という機能が報告されています。ま
た、・・・には・・・という機能が報告されていま
す。さらに・・・」
 
そこで改めてG129を見てみます。
まず(1)については、「haruアミュレットに含ま
れるGABAには、・・・」と、商品名が入っては
いますが、機能性の主語は成分であるGABAになって
いることがわかります。
 
次に(2)については、「 ・睡眠の質(眠りの深
さ)の向上に役立つ。 ・すっきりとした目覚めを
サポートする。 ・事務作業や家事による一時的な
ストレスや疲労感を和らげる。」としていて、一見
するとRCTのような表現ですが、冒頭に「以下の機
能が報告されています。」とすることで、SRとして
の表現形式を守っています。
 
このまとめ方は、過去にも幾つか事例があります。
古くは、D474などですが、最近になって数が増えて
きたように思います(直近では、G119やG61)。長
い届出表示を持った事例も増えてきたからかもしれ
ません。
 
比較として、一般的な届出表示の形式では次のよ
うなります。
「本品にはGABAが含まれています。GABAには、睡眠
の質(眠りの深さ)の向上に役立つ機能、すっきり
とした目覚めをサポートする機能、デスクワークな
どの精神的ストレスがかかる作業によって生じる一
時的な疲労感を緩和する機能があることが報告され
ています。」
 
どうでしょう? G129は商品名や訴求のポイントが
コンパクトに表現されていて、おもしろい事例では
ないでしょうか。
 
 
それでは、またメールしますね。