機能性表示最新情報 446号 / DHA・EPA中性脂肪の今

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは機能性表示最新情報をご紹介します。

L69 DHA&EPA(ディーエイチエー ア
ンド イーピーエー)「本品にはDHA・EPAが含
まれます。DHA・EPAには血中中性脂肪値が高め
の中高年の血中中性脂肪値を低下させる機能が
あることが報告されています。」

L70 竹林かぐや姫 平飼いオメガ有精卵A「
本品にはEPA・DHA が含まれます。EPA・DHA を
182 mg/日摂取すると、血中中性脂肪を下げる
機能があることが報告されています。DHA を29
7 mg/日摂取すると、高齢者の加齢により低下
する認知機能の一部である記憶力(一時的に記
憶した言葉や数字を思い出す力)をサポートす
る機能が報告されています。本品を1 日2 個(
可食部98g)食べることで、血中中性脂肪の機
能性が報告されている機能性関与成分量の100
%、記憶力の機能性が報告されている機能性関
与成分量の75%を摂取できます。」

どちらもDHA・EPAの中性脂肪を訴求する事例で
すが、この組み合わせはさくらフォレスト事件
に端を発する一連の撤回騒動が思い起こされま
す。あの時は、500mg以下の商品にエビデンス
の疑義が提起されました。最近のSRでその辺り
はどうなっているのでしょうか。以下に、それぞ
れのSRの情報と、有効量、実際の商品の配合量
をまとめます。

L69SR:作成 主宰者Umios(旧マルハニチロ)、
実施合同会社オクトエル採用文献 8件メタ
アナリシス ありSRの有効量 250mg-6000mg本
品の含有量 604.5mg

L70SR:作成 主宰者エッグファーム、実施エ
フエスラボ採用文献 10件メタアナリシス あ
りSRの有効量 182mg-5960mg本品の含有量 18
2mg

どちらのSRにおいても、DHA・EPAの有効量の下
限は500mg以下になっていることが分かります。
ただ、L69の場合は商品自体は十分な含有量
を保っています。604.5mgというのは、さくら
フォレスト事件の後で、一定のエビデンスが確
保できると目される最低量としてよく設定され
ていた数値です。一方、L70の182mgはさくら
フォレスト事件以前にはよく最低量として設定
されていた値です。

L69における250mgの根拠はGarcia-Alonso2012
と思われますが、この試験は全体18名、2週間
摂取という小規模試験。さらに個別研究で見る
と、群間有意差なし。フォレストプロットで見
ても、減少とは反対方向に数値が伸びていると
いう結果です。このため、250mgを最低量とす
ることは、かなり難しいように感じられます。
今回のL69は604.5mgという固い数値なので受理
されていますが、250mgで出した場合にどうな
るのか、という疑問があります。

他方、L70では有効量の最低値も本品の含有量
も182mgです。この根拠と思われるのは、Bovet
2007です。この試験は25名、3週間なのでやは
り小規模試験ですが、個別研究で有意差あり。
ただ、この研究については、500mg以下撤回の
時にもエビデンスとしては採用されており、そ
の上で根拠不足とされた経緯があります。それ
が、メタアナリシスを行っただけでどうにかな
るのか、というのが問題です。

この二つの事例はどちらの場合も、低用量帯に
おけるエビデンスの不足を、メタアナリシスで
補うというアプローチをしていると考えられま
す。ただ、このアプローチには注意を要する箇
所があります。その一つは200mg前後から6000m
g前後までと摂取量の幅が広いこと、もう一つ
は、摂取期間が2週間~12週間とやはりこちら
も幅が広いことです。

今回の二つの事例では、どちらも最低量の根拠
となっている試験は小規模試験です。用量や摂
取期間に関して、何かしらの感度分析を実施し
て上の問題に対処しないと、他の試験結果に引
っ張られているだけという事になりかねません。
そうならないためにも、低用量帯の科学的根
拠については慎重に行きたいところですね。

それでは、またメールしますね。