機能性表示水面下情報~345号~ 認知機能テスト、「慣れ」の排除をどうするか?(1)

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

今日はQ&Aです。

Q.認知機能のRCTを考えています。

ビフォーとアフターで同じ問題で検査を行うと、

検査に「慣れ」が生じて、その「慣れ」のために

アフターの結果がよくなり、そうなると試験品の

効果で認知機能の結果がよくなったと言えなく

なる気がします。

「慣れ」を排除するにはどうしたらよいのでしょ

うか?

A.1.いくつかの手法があります。

2.対照群と変化量で比較する

対照群も設け、介入群の変化量と対照群の変化

量を比較する、という手法が考えられます。

ただ、ベースライン不均衡のまま単純に変化量

を比べてよいのか?ビフォーの点数が高い人ほ

どアフターのパフォーマンスのアップの程度も高

くなるのではないか?という問題はあります。

この点については、次々回に説明します。

3.同じような検査を2個用意しビフォーとアフ

ターで使い分ける

(1)同じ問題で2回やるため「慣れ」を批判さ

れるので、同程度の問題を2個用意しビフォー

とアフターで使い分ける、という手法が考えら

れます(代替版)。

記憶、注意、言語、視空間・構成能力などを総

合的に測る検査であるRBANSでは、FormA、

Form Bなどの代替版が用意されています。

日本語版についても、健常者102人を対象に

Form AとForm Bを順序をランダム化して実

施した研究があり、両フォームはおおむね等価

であることが示されています。

(2)ただ、

Beglinger LJ, et al.

“Practice Effects and the Use of Alternate

Forms in Serial Neuropsychological Testing.”

Archives of Clinical Neuropsychology. 2005.

では、代替フォームによって一部の検査の練習

効果は弱まるものの、検査の解き方や有利な戦

略を学ぶことによる改善は残り得るとされてい

ます。

そのため、代替版に加えて、ベースライン前の

練習セッションを設ける方法が提案されていま

す。

*続きは次回