機能性表示最新情報 439号 / 作用機序と機能性の境界

こんにちは。YDCのミッシーです。

最近、作用機序を表示しようとする機能性の文
言に組み込みたいというご相談がよくあります。
なかなか簡単ことではないという事は、皆さん
よくわかってると思いますが、具体的にどんな
点に気を付ければよいのか、ということを今日
は一つ考えてみます。

K866 ウェルエイジ プレミアムa

「本品にはキンミズヒキ由来アグリモール類が
含まれるので、老化細胞(分裂が停止し、体内
に蓄積する細胞)に働きかけることにより、活
気・活力の低下や疲れを感じやすい中高年の前
向きな気分(生き生きする、積極的な気分、活
気がわいてくる、やる気)を維持する機能があ
ります。また、日常生活における一時的な疲労
感を軽減する機能があります。」

ここでは前回ご紹介したK866に再登場してもら
います。「老化細胞(分裂が停止し、体内に蓄
積する細胞)に働きかけることにより」が作用
機序であることは既にお話ししました。

では、次の事例はどうでしょうか?

K999 毎日が1兆個生活

「本品にはEnterococcus faecalis KH2株(ナ
ノ型乳酸菌nEF)が含まれます。Enterococcus 
faecalis KH2株(ナノ型乳酸菌nEF)は、便秘
気味の方の腸内の酪酸産生菌の割合を増加させ
ることにより腸内環境を改善し、便通改善に役
立つことが報告されています。」

「腸内の酪酸産生菌の割合を増加させることに
より」という表現があります。「~により」と
いうのはK866と同じなので、一見すると作用機
序のようにも見えますが、そうではありません。
これは、「腸内の酪酸産生菌の割合を増加させ
ることにより腸内環境を改善し、便通改善に役
立つ」という機能性の一部です。

これはSRを見ればすぐにわかりますが、K999で
は腸内細菌叢をアウトカムの一つとしており、
「腸内の酪酸産生菌の割合を増加させる」はSR
に基づいたものになっています。つまり、作用
機序ではなく、機能性にあたるというわけです。

しかし、そこまでSRを見なくともすぐに判別す
る方法があります。それは「~により」の前に、
「増加させる」という表現が入っていることで
す。これは酪酸産生菌を増やすという、ヒトに
対する明確な効果になっています。通常、作用
機序を表示に組み込む場合は、表示しようとす
る機能性との混同を避けるため、効果を想起さ
せる言葉を使いません。

例えば、K866を見ると「老化細胞」というイン
パクトのある言葉を使っているものの、そこに
「働きかける」というだけであり、増加させる
のか、減少させるのか、維持するのか、そう
いったヒトに対する効果に類する表現は使われ
ていません。

作用機序を組み込んだ文言を考える場合は、上
記の点に注意する必要があります。そうでない
と「表示しようとする機能性に作用機序を含め
る場合、その作用機序があたかも科学的根拠に
基づく機能性の表示であると消費者に誤認を与
えるような表示をしてはならない。」といった
消費者庁の指摘コメントが来ることになるため
です。

それでは、またメールしますね。