機能性表示水面下情報~332号~ 秀逸の「老化細胞」受理分析

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

先々週土曜日の「機能性表示最新情報」におけ

るミッシーの「老化細胞」受理分析は秀逸でし

た。

今日はその分析をフォローしつつ今後の展望を

考えてみたいと思います。

1.初の「老化細胞」訴求に成功したのはファン

ケルさんのK866 です。

届出表示は「老化細胞(分裂が停止し、体内に

蓄積する細胞)に働きかけることにより、活

気・活力の低下や疲れを感じやすい中高年の前

向きな気分(生き生きする、積極的な気分、活

気がわいてくる、やる気)を維持する機能があ

ります。また、日常生活における一時的な疲労

感を軽減する機能があります」(>表示見本)。

2.もっとも、「老化細胞」は「機能性」フレー

ズに含まれるわけではなく、「作用機序」フレ

ーズに含まれる。

つまり、「老化細胞に働きかけることにより」と

している(しかも、「作用機序」フレーズの中

でも、老化細胞を「減らす」とか「修復する」

ではなく、「働きかける」とぼかした表現をし

ている)。

3.そこで、「作用機序」フレーズで表現できる

要件が問題となるが、「手引き」には、「科学的

根拠に基づく機能性を消費者に正しく伝える

ために作用機序を表示することが必要な場合」

とある。

4.3について、ファンケルさんは、「老化細胞

に働きかけることは、健康の維持増進に寄与す

ることが期待される」と説明しているが、これ

は少々的外れ(ないしミスリーディング)。

「健康の維持増進に寄与」するのは「機能性」

そのものだから。

むしろ、本件の「機能性」である「一時的な疲

労感の軽減」に結び付け、それをもたらす作用

機序はいろいろありうる中で、「老化細胞に働

きかける」というのが本件の作用機序。

そのことを正しく消費者に伝えるためにこれを

届出表示に入れる必要がある。

こういうロジックの方がよかったのではないか。

5.以上が、ミッシーの主張で、なかなか秀逸と

思います。

ともあれ、ファンケルさんが以上のようなロジッ

クに風穴を開けた意義は大きく、作用機序の部

分は「ミトコンドリアに働きかける」といった

フレーズなどもありうるし、機能性の部分も複

数の作用機序が考えられるものであればいい

わけで、「認知機能の維持」や「睡眠の質の向

上」などをEXITに据えることもありうるでし

ょう。