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『化粧品販売業者(島根の「イノベート」元代表取締役と元幹部)、薬事法違反と詐欺罪で初公判』
【2011.12.28】
「イノベート」(島根県浜田市)をめぐり、株式売買での詐欺と薬事法違反(無許可製造など)の罪に問われている元代表取締役の吉本雅則被告(46)と、詐欺罪に問われている元幹部の井上貴司被告(40)に対して、26日松江地裁で初公判が開かれました。弁護側は吉本被告の薬事法違反は認めましたが、両被告の詐欺罪については無罪を主張したということです。起訴内容は、両被告は昨年2、3月、同社の株を浜松市の通信販売会社「スクロール」(静岡県浜松市)に売却する際、薬事法に違反していたのに「薬事法を守っている」などと偽って、株式売却代金の一部約6億7900万円を振り込ませるなどした、ということです。
その他の情報
1.弁護側は、買収監査の際、吉本被告は化粧品製造許可を受けていないのに、直接海外から化粧品を輸入、保管し、薬事法に違反していたことを正直に説明しており、その上でスクロール社は買収を決断。吉本被告に詐欺の故意はないとしているそうです。また許可なしに成分シールを貼って販売したことを隠していたことは認めた上で、スクロール社がそのことを知ったとしても買収していたとも指摘。詐欺罪のみに問われた元幹部の井上貴司被告は、吉本被告の指示に従っていただけで共謀はない、と主張したそうです。
2.冒頭陳述では検察側より、吉本被告は薬事法違反が行政に通報されれば、イノベート社は倒産にいたると考え、株式を売却することを決意。「許可を受けた取引先が、成分シールの貼付をしてイノベート社に納品している」などと虚偽の物流を説明し、化粧品の安全性が確保されていると誤信させ、株式売買契約を結ばせた、などと指摘されたということです。
※2011.11.25・12.29のニュースも参照して下さい。