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『「経口補水液」は特別用途食品に、無許可品を排除25年5月末までに』

〈2023.05.26〉

消費者庁は5月19日付で特別用途食品制度の許可基準型病者用食品に「経口補水液」を追加した。

現在、無許可で「経口補水液」と表示している商品については、2025年5月末までに容器包装を差し替えなかった場合、健康増進法違反として取り締まる。

 

改正の背景としては、無許可で「経口補水液」「熱中症」対策とうたった商品が流通していることがある。

定められた基準を満たさない場合、脱水状態に対応できない可能性があるほか、脱水状態でない人が利用し、ナトリウムの過剰摂取にならないためである。

 

許可基準型病者用食品の「経口補水液」は

『感染性胃腸炎による下痢・嘔吐の脱水状態に適する』旨の表示がされる。

また、販売時には電解質組成を調整した一般的なスポーツドリンクとはくべつして陳列することが求められる。

容器包装には『医師からはナトリウムまたはカリウムの摂取量を制限をしじされた場合にあっては必ず医師の相談または指導を得て使用する』旨などの注意喚起表示を求めている。

許可基準型病者用食品の「経口補水液は」の栄養成分の基準は、ナトリウムが100mlあたり92~138mg、カリウムが同59~98mg、塩素が同106~212mg、ブドウ糖が同1.00~2.60g。ナトリウムとブドウ糖の濃度比を1:1~1:3.5、浸透圧を300mOsm/L以下と定めた。

「熱中症」対策などを表示する場合は個別評価型病者用食品の「経口補水液」として申請し、許可を取る必要がある。

容器包装の切り替えや許可を取るために時間が掛かることから、2025年5月末までの2年間を経過措置期間としてせっていし、消費者庁は都道府県などに向けて食品関連事業者への周知を要請した。

そのほかに、今回の改正により、特別用途食品の「総合栄養食品」と「えん下困難者用食品」については、風味などが異なるシリーズ商品を一括して申請できるようにした。

従来は個別に申請する必要があったが、企業の負担を軽減し、申請しやすくした。

また、個別評価型病者用食品として既に許可を得ている商品と、関与成分や栄養成分、有効性、使用方法などが同じ商品についは「同一性がある」と整理し、既許可品の臨床データを使用できるようにするなど、手続きを簡素化した。

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