『医師らが手術動画を無断で医療機器販売会社へ提供』

【2022.05.18】

『医師らが手術動画を無断で医療機器販売会社へ提供』

国内5ヵ所の病院に勤務する医師5人が、白内障の手術動画などを患者や勤務先に無断で医療機器販売会社「スター・ジャパン」に提供していたことが明らかになった。医療機関は、個人情報保護法に基づき患者の個人情報の適切な管理が求められているため、個人情報保護委員会が事実関係の調査に乗り出した。動画を提供したのは帯広協会病院（北海道）、済衆館病院（愛知県）、福井赤十字病院（福井県）、府中病院（大阪府）、ＪＡ広島総合病院（広島県）に勤務する医師計5人。また、同社はこれまで5人を含む計10人の医師から動画の提供を受けたとされており、見返りに渡された謝礼は総額700万円におよぶと見られる。なお、動画には患者の氏名や住所など本人を特定する情報は含まれないとしているが、勤務先病院の就業規則にも違反しているため、各病院側は管理体制の落ち度を認めホームページ上で謝罪した。また、スター・ジャパンは動画の提供を受けたことついて、「自社の眼内レンズを使用した技術共有のための教材作成」を理由に挙げているが、「事態を重く受け止め、医療従事者、患者およびその家族にご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げる」とのコメントを発表した。