【個人情報保護法】令和8年改正のポイント解説
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【個人情報保護法】令和8年改正のポイント解説

個人情報保護法は、デジタル技術の進展や個人情報を含むデータの利活用をめぐる環境変化を踏まえ、令和8年に改正されました。今回の改正では、データ利活用に関する規律の見直しに加え、16歳未満の者の個人情報や顔特徴データ等の取扱い、課徴金制度の導入などが盛り込まれています。本ページでは、主な改正ポイントを整理します。

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令和8年改正個人情報保護法とは

令和8年7月17日、「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律」が公布されました。

今回の改正では、個人の権利利益を保護しながらデータの利活用を進めるため、本人同意に関する規律の見直しや、16歳未満の者・顔特徴データ等に関する新たな規律、違反行為に対する課徴金制度の導入などが盛り込まれています。

改正法は一部を除き、公布日から起算して2年以内で政令で定める日から施行されます。政令・委員会規則・ガイドライン等については、今後整備される予定です。

適正なデータ利活用に向けた見直し

AIの普及などによりデータ活用のニーズが高まっていることを踏まえ、本人同意に関する規律が見直されました。

主な改正ポイントは以下のとおりです。

  • 統計情報等の作成にのみ利用されることが担保される場合、一定の条件のもとで本人同意なしに個人データ等を第三者へ提供できるようになる
  • 統計作成等に該当するAI開発等も対象に含まれる
  • 取得状況から本人の意思に反せず、権利利益を害しないことが明らかな一定の取扱いでは、本人同意を不要とする
  • 生命・身体・財産の保護や公衆衛生の向上などを目的とする場合の、同意取得に関する要件を緩和する
  • 学術研究に関する例外の対象となる「学術研究機関等」に、医療の提供を目的とする機関・団体が含まれることを明示する

ただし、本人同意が不要となる具体的な対象範囲や必要な措置などについては、今後、委員会規則やガイドライン等で定められる予定です。

個人情報の取扱いリスクに対応する新たな規律

個人情報の性質や利用方法によって生じるリスクに応じて、新たな規律も設けられました。

  • 16歳未満の者について、同意取得や通知等の対象を法定代理人とすることを明文化する
  • 未成年者の個人情報等を取り扱う際は、本人の最善の利益を優先して考慮すべき旨を定める
  • 顔特徴データ等について、取扱いに関する一定事項の周知を義務付ける
  • 顔特徴データ等について、オプトアウト制度による第三者提供を禁止する
  • データ処理等の委託を受けた事業者について、委託された個人データ等を適正に取り扱うための義務を見直す
  • 漏えい等が発生しても、本人の権利利益の保護に欠けるおそれが少ない一定の場合には、本人への通知義務を緩和する

特に、子どもの個人情報や顔特徴データ等を取り扱う事業者は、改正内容と今後示される具体的なルールを確認する必要があります。

不適正利用の防止とオプトアウト規制の強化

個人情報に該当しない情報であっても、特定の個人への働きかけに利用できる情報について、新たな規律が設けられました。

また、本人の求めに応じて提供を停止することなどを条件に、本人同意なしで個人データを第三者へ提供する「オプトアウト制度」も見直されています。

  • 特定の個人への働きかけが可能となる一定の情報について、不適正利用や不正取得を禁止する
  • オプトアウト制度を利用する場合、提供先の身元や利用目的を確認することを義務付ける

個人データを第三者へ提供する事業者は、提供方法だけでなく、提供先や利用目的の確認についても対応が必要となります。

課徴金・命令・罰則など実効性確保の強化

個人情報保護法に違反した場合の是正や抑止をより実効的なものとするため、命令・罰則等も見直されました。

  • 違反行為を速やかに是正できるよう、個人情報保護委員会による命令の要件を見直す
  • 必要に応じて、違反事実の本人への通知や公表などを求める勧告・命令を可能とする
  • 違反行為を補助する第三者に対し、違反行為の中止に必要な措置等を求めるための規定を設ける
  • 個人情報データベース等の不正提供について処罰対象を拡大し、法定刑を引き上げる
  • 詐欺等によって個人情報を不正に取得する行為について、新たに罰則を設ける
  • 大量の個人情報を取り扱う悪質な違反行為などを対象として、財産的利益等に相当する額の課徴金制度を導入する

令和8年改正では、データを活用しやすくするための規律見直しとあわせて、不適正な取扱いへの事後的な規制も強化されています。

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この記事の監修を担当した弁護士

西脇 威夫

薬事法ドットコム
パートナー弁護士 西脇威夫

一橋大学法学部卒。元ナイキ・インハウスロイヤー、エンターテインメント・ローヤーズ・ネットワーク会員、日本スポーツ法学会会員 他。
法人の設立、商業取引(英文及び和文の各種契約の作成・レビュー、ブランド保護、偽物対策、独禁法のアドバイス等)、人事労務、コンプライアンスについて、経験豊富。

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