2025年4月以降、機能性表示食品のSR(システマティック・レビュー)受理に関する制度が大きく変わりました。具体的に何がどのように変わったのでしょう?
薬機法、機能性表示のスペシャリストである林田学先生にこの変化について解説してもらいました。
林田先生に聞く!
2025年4月以降のSR受理に関する制度の変化
- 紅麹問題に代表される健康被害の発生と制度への信頼低下
- 科学的根拠の質の向上と国際的な基準への準拠
これまで受理されたSRの中には、科学的根拠の質が十分でないと指摘される事例が多かったため、より厳格な基準が導入されました。
具体的には、国際的なSRの報告基準であるPRISMA 2020への準拠が義務付けられました。これにより、研究の選定や分析の透明性を高め、根拠の信頼性を向上させる狙いがあります。
PRISMA2020対応SRに対する消費者庁審査は変遷しています。K番台での審査基準を把握していないとK番台での受理はありえません。
その変遷を理解するのに、格好のケーススタディが、G448ルイボスとK1ルイボスmの比較です。
吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
▼ ルイボス(G448)表示見本
▼ ルイボスm(K1)表示見本
なるほど。同じくPRISMA2020採用SRと言ってもG番台とK番台では差があるのですね。具体的にはどういう風に気を付けていけば良いのでしょうか?
ポイントは、確実性とバイアスリスク。それぞれの評価を細かく綿密に行う必要があります。
POINT1)バイアスリスク
1)G448
チェックリストを用いて、適合の場合は(0)、不適合の場合は(ー1)と評価するとしていますが、チェックリストの内容が示されておらず、どういった場合を適合、不適合と評価するかがわかりません。
2)K1
ランダム化、割り付けの陰蔵などの項目ごとにどんな場合、適合、不適合なのかが示されています。
例えばランダム化の場合、乱数表、機器を用いたなどの具体的な方法の記述があれば適合、ランダム化の記載がない、もしくは具体的な方法の記述がない場合は不適合、としています
単に『ランダム化を行った』と記載するだけでは不適合となり、乱数表の使用など具体的な方法の記述が必要になるのですね。より客観的で透明性の高い評価を求める変更になっているという事はわかりましたが提出する方からすると大変そうです。
他に注意すべき点はありますか?
POINT2)確実性
- 確実性の評価方法の記載自体には大きな変化はありませんが、そのプロセスであるバイアスリスク、非直接性、非一貫性、不精確、出版バイアスが異なります(特に、非直接性)。
- 非直接性 ①G448 PICOに対して一致を(0)、軽微な不一致を(-1)、重大な逸脱を(-2)とするのみです ②K1 G448の記載に加えて、採用文献が1報の場合、2報以上の場合の評価方法を付け加えています。 *但し、私たちの経験からすると、他の事例ではこの程度では不十分とされていますので、よりブレークダウンした次のような表を入れた方が良いと思います
参照:消費者庁「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」
今回の変更は、単にガイドラインが変わるだけでなく、実際に届出資料を作成する際に、より詳細で丁寧な情報提供が求められるようになるという事で、提出後の消費者庁とのやりとりもより綿密になりそうでちょっと心配です。
もし少しでも不安がある場合は薬事法ドットコム(YDC)にお問合せください。国内最大級の機能性表示食品届け出関与実績を持ち、様々なパターンを最前線で見続けているので変化のキャッチアップには自信があります。
今まで通りのやり方ではうまく行かない、うまく行かせるにはどういう考え方が必要か、そういったところからお客様に寄り添いながら様々なご提案が可能です。
機能性表示の届け出はハマりだすと抜け出すのが大変で何度提出しても却下などという事も良くあります。時間と労力を無駄にしないためにもYDCのサービスを上手く使っていただけたらと思います。
参照:消費者庁「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」
解説者: 林田 学(はやしだ まなぶ)
元政府委員、YDC(薬事法ドットコム)社主。
東大法学部大学院卒
ハーバード大学メディカルスクール通信コース単位取得
薬事法改正小委員会委員など政府委員歴任
法律・医学・マーケティング・行政、4極のコンサルティングを実践。
