医薬品等適正広告基準の解説・留意事項
<医薬品等適正広告基準>
出典元:医薬品等適正広告基準の解説と留意事項
第1(目的)
この基準は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の広告が虚偽、誇大にわたらないようにするとともにその適正を図ることを目的とする。第2(対象となる広告)
この基準は、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイト及びソーシャル・ネットワーキング・サービス等のすべての媒体における広告を対象とする。
本項は、広告に利用される媒体の多様化が進んでいることに鑑み、本基準が媒体を問わず適用されることを明示したものである。第3(広告を行う者の責務)
- 1 医薬品等の広告を行う者は、使用者が当該医薬品等を適正に使用することができるよう、正確な情報の伝達に努めなければならない。
- 2 医薬品等の広告を行う者は、医薬品等の本質に鑑み、医薬品等の品位を損なう又は信用を傷つけるおそれのある広告は行ってはならない。
- (1)本項の1は、広告対象となった医薬品等を使用者が適正に使用することができるよう、広告主、広告媒体等、医薬品等の広告業務に従事する者が、広告の制作又は新聞、雑誌等への掲載基準による審査にあたって、それぞれの立場から、正確な情報の伝達に努めることを求めたものである。
- (2)医薬品等は、その特殊性に鑑みて、品位のある広告が要求される。また、ふざけたもの、嫌悪感を与えるもの、性的表現等で医薬品等の信用を損なうような広告は行わないこと。
- (3)アニメーションを用いる場合、あまりにも誇張されたもの、品位に欠けるもの、視聴者に不快感、嫌悪感などを与えるような広告は行わないこと。
- (4)語呂合せは、本項に抵触する場合が多いため注意すること。
第4(基準)
1名称関係
- (1)承認又は認証を要する医薬品等の名称についての表現の範囲医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号。以下「法」という。)第14条又は第23条の2の5若しくは第23条の25の規定に基づく承認並びに法第23条の2の23の規定に基づく認証(以下「承認等」という。)を受けた名称又は一般的名称以外の名称を、別に定める場合を除き使用してはならない。ただし、一般用医薬品及び医薬部外品においては、共通のブランド製品の共通部分のみを用いることは差し支えない。
- (2)承認等を要しない医薬品等の名称についての表現の範囲承認等を要しない医薬品等については、日本薬局方に定められた名称、法第14条の9若しくは第23条の2の12の規定に基づく届出を行った一般的名称又は届け出た販売名以外の名称を、別に定める場合を除き使用してはならない。
なお、販売名はその医薬品等の製造方法、効能効果及び安全性について事実に反する認識を得させるおそれのあるものであってはならない。<共通>
(1)名称の広告について
本項は、医薬品等の名称について広告する場合、他のものと同一性を誤認させないようにその表現の範囲を示したものである。(2)名称の略称について
広告の前後の関係等から総合的にみて医薬品等の同一性を誤認させるおそれがない場合において、ブランド名等の販売名の共通部分のみを用いる場合など名称について略称を使用する場合は、必ず販売名を付記又は付言することにより明示しなければならない。なお、名称の表現については明確に行うものとし、名称と判断できないような小さな字句等で表現することは認められない。(3)名称の仮名又はふりがな等について
「漢字」の名称で承認等を受けた医薬品等については、その名称の一部又は全部を「仮名」、「アルファベット」等で置き換えること又はこの逆の行為を行ってはならない。ただし、医薬品等の同一性を誤認させるおそれがない範囲で、「漢字」に「ふりがな」をふること及びアルファベットを併記することは差し支えない。(4)愛称について
- ①医薬品及び再生医療等製品については、愛称を使用してはならない。また、医薬部外品、化粧品及び医療機器については、広告の前後の関係等から総合的にみて、同一性を誤認させるおそれがない場合において愛称を使用することは差し支えない。ただし、その場合、販売名に使用することができないものを愛称として使用することは認められない。
- ②愛称を使用する製品について、愛称を広告に用いる場合は、同広告中に承認等を受けた名称又は一般的名称若しくは届出を行った一般的名称又は届け出た販売名を付記又は付言することにより明示しなければならない。(化粧品を除く。)
<医療機器>
- (1)1品目として承認等を受けた又は届け出た医療機器の名称について医療機器にあって、形状、構造又は原理の異なるものについて、1品目として承認等を受けた又は届け出たものの名称については、承認書等に記載された個々の型式名又は種類名を名称として使用することは差し支えないものとする。
2製造方法
関係医薬品等の製造方法について実際の製造方法と異なる表現又はその優秀性について事実に反する認識を得させるおそれのある表現をしてはならない。
<共通>
(1)製造方法等の優秀性について
本項は、製造方法について広告する場合の表現の範囲を示したものである。製造方法について「最高の技術」、「最先端の製造方法」等最大級の表現又は「近代科学の枠を集めた製造方法」、「理想的な製造方法」、「家伝の秘法により作られた・・・」等最大級の表現に類する表現は、その優秀性について事実に反して誇大に誤認させるおそれがあるため認められない。なお、製造部門、品質管理部門、研究部門等を広告の題材として使用することは、事実であり、製造方法等の優秀性や他社・他製品との比較において誤認を与えない場合に限り差し支えない。この場合、本基準第4の9「他社の製品の誹謗広告の制限」にも抵触する恐れがあることに留意すること。(2)特許について
特許に関する虚偽又は誇大な広告を行った場合は本項に抵触する。なお、特許が事実である場合は、本基準第4の10「医薬関係者等の推せん」により取扱う。(3)研究について
各製造販売業者等が、その製品にかかわる研究内容を述べる場合は、事実を正確に、強調せずに表現すること。3効能効果、性能及び安全性関係
- (1)承認等を要する医薬品等についての効能効果等の表現の範囲承認等を要する医薬品等の効能効果又は性能(以下「効能効果等」という。)についての表現は、明示的又は暗示的であるか否かにかかわらず承認等を受けた効能効果等の範囲をこえてはならない。
本基準第4の3「効能効果、性能及び安全性関係」の各項は、医薬品等の効能効果等について広告する場合の表現の範囲を示したものである。<共通>
(1)承認等された効能効果等以外の効能効果等について
医薬品等が承認等されている効能効果等以外の効能効果等を実際に有しており、追加申請すればその効能効果等が実際に承認等されうる場合であっても、その未承認等の効能効果等を広告してはならない。(2)未承認等の効能効果等の表現について
未承認等の効能効果等の表現については、薬理学的に当該医薬品等の作用と関係あるものは本項に違反し、薬理学的に当該医薬品等の作用とは認められないものは本基準第4の3(8)「本来の効能効果等と認められない表現の禁止」に違反する。(3)効能効果等の副次的効果の表現について
効能効果等の二次的、三次的効果等の表現は、本項に抵触するため行わないこと。また、本基準第4の3(8)「本来の効能効果等と認められない表現の禁止」も参照すること。(4)効能効果等のしばりの表現について
- ①効能効果等のしばりの表現について
承認された効能効果等に一定の条件、いわゆるしばりの表現が付されている医薬品等の広告を行う際は、②の場合を除きしばり表現を省略することなく正確に付記又は付言すること。この場合、しばり部分とその他の部分について、同等の広告効果が期待できるような方法により広告を行うこと。なお、紙面が狭い場合でも同様とする。- ②効能効果等のしばり表現の省略について
テレビ、ラジオにおける効能効果等のしばり表現は、当面、漢方製剤に限り省略できるものとするが、その場合は必ず「この○○○は、体質、症状に合わせてお飲みください。」等の注意喚起の旨を付記又は付言しなければならない。(5)同系統の数種の医薬品等を単一の広告文で広告する場合について
同系統の数種の医薬品等を単一の広告文で広告する場合の効能効果の表現は、それらの医薬品等に共通する効能効果等でなければならない。(6)医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の同一紙面での広告について
医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品を同一紙面又はテレビ等で同時に広告を行う場合には、相互に相乗効果を得るような誤解を招く広告又は科学的根拠に基づかず併用を促すような広告(医薬品及び指定医薬部外品に限る。)は行わないこと。
なお、医薬部外品については、「医薬部外品」である旨(新指定及び新範囲医薬部外品の場合は「指定医薬部外品」の旨)を明記すること。(7)個々の成分の効能効果等について
数種の成分からなる医薬品等について、その個々の成分についての効能効果の説明を行う場合及び医薬品等の作用機序を説明することは、医学、薬学上認められており、かつ、その医薬品等の承認等されている効能効果等の範囲をこえない場合に限り差し支えない。
ただし、漢方薬又は漢方製剤の効果は、配合された生薬の薬効とは直接関係がないため、個々の成分の薬理作用を説明することは認められない。(8)複数の効能効果を有する医薬品等の広告について
複数の効能効果を有する医薬品等を広告する場合、そのうちから、特定の一つの効能効果等を広告することは差し支えない。
- ①「○○剤」という表現について
「○○剤」という表現は、「解熱鎮痛消炎剤」のように薬効分類として認められており、しかも分類が適当である場合は認められる。従って、例えば「食欲増進剤」のような表現は認められない。
なお、その表現が効能効果、作用等から十分に実証できる場合は、具体的事例ごとに検討する。- ②「○○専門薬」等の表現について
特定の疾患を対象としたもの、例えば「胃腸病の専門薬」、「皮膚病の専門薬」などの表現は、本項又は本基準第4の3(4)「用法用量についての表現の範囲」に抵触するおそれがあり、かつ、医薬品等の広告の表現としては好ましくないため、承認を受けた名称である場合以外は認められない。
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