【健康数値の示し方について、ポイントになるルール】
A)運動管理目的で健康診断で示されるような数値を示す
のはOKですが健康管理目的でそういう数値を示すのは
NG・・・スポーツウォッチモデルはOK
B)疾病の予防目的で数値を示すのはNGですが疾病のリス
クを数値で示すのはOK・・・N-NOSEモデルはOK
C)血液検査のSRLのような衛生検査所になるには許可が必
要だがその取り次ぎは誰でもできる・・・PCR検査仲介モ
デルはOK
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へルスケアシステムズ社の「健康支援事業」には、「血糖
スパイク検査」という商品があり、そこには、(あ)ミオ
イノシトールの測定値、(い)測定値のランク評価、
(う)血糖値スパイクが生じている可能性 が示されています。
(例>https://karadano-monosashi.jp/check-kit/spikecheck/)
これはOKですか?
掲載日:2023/9/11
企業名:(非公開)
(あ)について
1. ルールA)により、運動管理目的でなければ、健康診断
で示されるような数値は示せません。
(厚労省R4.2.3通知 ルール集8-AD>https://www.yakujihou.com/merumaga/23007031.pdf)。
よって、非医療機器として(あ)の測定はできません。
2.しかし、ヘルスケアシステムズ社のバックには「衛生検
査所」があり、同社はそことの取り次ぎをしているだけ、
というのであれば、ルール(C)によりOKです。
3.私がコンサルした、にしたんクリニックさんのPCR検査
キットはこのルール(C)に立脚したもので、これにより
通販型のPCR検査が可能となり、同クリニックオーナー会
社の爆発的な営業力により、1年で年商280億円という驚異
的な売上を達成しました。
(い)について
1.N-NOSEのように、疾病のリスク評価を示すモデルは非医
療機器でも可能です。本件では「ランク評価」になってい
ますが、これは微妙です。
2.「リスク評価」はアルゴリズムに立脚した将来に向けて
の話ですが、「ランク評価」はアルゴリズムとは関係のな
い現状時点の評価だからです。
3.なので、ここは「リスク評価」に建て付けを変えた方が
よいです。
(う)について
1.疾病のリスク評価はOKですが、現状疾病か否かの判断は
NGです。なのでN-NOSEでは「これまでの臨床研究をもと
に検査時のがんのリスクを評価するもので、がんを診断す
る検査ではありません。」と注記しています。
2.本件では(う)として「血糖値スパイクが生じている可
能性」を示していますが、これは現状の疾病状態を示すも
のでありNGです。
3.仮に本件が「衛生検査所」の取り次ぎというビジネスモ
デルであったとしても、「衛生検査所」で数値の測定はで
きますがそれが疾病とどうつながるかという医療的評価は
できないので、やはりNGです。