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明らか食品って何ですか?《健康食品カテゴリー》
誰が見ても明らかな食品、これが明らか食品です。
健康食品は医薬品と誤解されるような売り方をすると薬機法違反となります。しかし、誰が見ても明らかな食品であればそれを医薬品と誤解する人はいません。
それゆえ、明らか食品は薬機法の適用のないゾーンであり、効能を述べても薬機法違反とはならないのです。
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具体的に何が明らか食品なのでしょうか?行政解釈を見てみましょう。
ⅰ.01通知
まず、46通知を継承した2001年の通知は次のように規定しています。
「ただし、次の物は判定方法による判定によることなく、当然に、医薬品に該当しない。
(1) 野菜、果物、菓子、調理品等その外観、形状等から明らかに食品と認識される物
(2) 栄養改善法(昭和27年法律第248号)第12条の規定に基づき許可を受けた表示内容を表示する特別用途食品」
※2007年4月の通知により菓子は明らか食品からはずされることとなった。
ⅱ.「医薬品の範囲基準ガイドブック」 P.18(じほう刊)
通知の解説本は次のように述べています。
(1)通常の食生活において、その物の食品としての本質を経験的に十分認識していて、その外観、形状等により容易に食品であることがわかるものは、その物の食品としての本質に誤認を与えることはないため、通常人がその物を医薬品と誤認するおそれはない。
したがって、医薬品の目的を有するものであるという認識を与えるおそれのないこのような物は、医薬品に該当しないことは明らかであり、その成分本質、形状、効能効果、用法用量について個々に検討し、後述する「判定表」に従って判定するまでもない。通知本文中のただし書きはこの旨を明記したものである。
(2)その物がここでいう『明らかに食品と認識される物』に該当するか否かは、食生活の実態を十分勘案し、外観、形状及び成分本質からみて社会通念上容易に食品と認識されるか否かにより判断するものである。
通常人が社会通念上容易に通常の食生活における食品と認識するものとは、例えば次のような物が考えられる。
- 野菜、果物、卵、食肉、海藻、魚介等の生鮮食料品及びその乾燥品(ただし、乾燥品のうち医薬品として使用される物を除く)
- 加工食品
(例)豆腐、納豆、味噌、ヨーグルト、牛乳、チーズ、バター、パン、うどん、そば、緑茶、紅茶、ジャスミン茶、インスタントコーヒー、ハム、かまぼこ、コンニャク、清酒、
ビール、まんじゅう、ケーキ、等 - 1、2の調理品(惣菜、漬物、缶詰、冷凍食品 等)
- 調味料
(例) 醤油、ソース 等
※2007年4月の通知により菓子は明らか食品からはずされることとなった。
ⅲ.想定問答(同書P.131)
同書の想定問答として次のような記載があります。
~問1.
ユズを主原料とした500ml瓶入り濃縮ジュースは、次のような標榜を行った場合であってもその外観・形状、成分本質から総合的に判断して、「明らかに食品と認識される物」に該当すると解して差し支えないか。
「南国の明るい太陽を浴びてすくすくと育った柚子。その自然の風味と香りをそのまま搾りたての新鮮なドリンクに致しました。<ゆず>は、消化を助け、二日酔いや、妊婦のつわり、口内炎などにきき、又気分のすぐれない時に効果を発揮します。冷水を注いで4~5倍とし、氷を浮かべてお召し上がり下さい。」
答
ユズは通常の食生活において食品として認識されており、当該品に、医薬品として使用されている成分や食品として使用されていないような成分が含まれていなければ、外観・形状、成分本質からみてジュースと認識できることから、「明らかに食品と認識される物」に該当すると解される。
なお、食品としての標示の適否については、栄養・食品担当部局等の担当部局に照会すること。~
*このQAは1987年に作られたもので“口内炎”は現在の運用からすると問題がある。
ⅳ.運用上の制限
行政は、
A 有効成分が添加されている場合
B 一般性がない場合
C 主目的が食にない場合
には、運用上明らか食品と認めません。
結局、行政の認める明らか食品は、「我々が従来から食品として食してきた物であって成分的に問題のないもの(医薬品的な成分が入っていないもの)」ということになりそうです。つまり、緑茶のように昔からたしなんできているが、最近になってその効能が科学的に認められてきた物について効能を言う事は許されるということになります。
逆に、新規に開発された食品は種々制限を受けます。まず、有効成分が添加されていてはいけません(たとえば、ガムでもふつうのガムにない痩せるような成分を入れて作った「やせるガム」は明らか食品ではありません。あめでもふつうのあめにない花粉アレルギーを防止するような成分を入れて作った「抗花粉症あめ」は明らか食品ではありません)。他に一般性のないもの(なじみのないもの)は明らか食品ではありません。例えばルイボスティーなどは明らか食品とは言えません。また主目的が食にないものも明らか食品ではありません。例えば、消臭ラムネ菓子というものがありましたが(以前、「NIONE」というラムネ菓子が出されたことがありました)、ただのラムネ菓子は明らか食品であっても、消臭ラムネ菓子は通常それを食事やおやつに食べるというものではないので(消臭のために使う)明らか食品とは言えません。
明らか食品における禁句-健康増進法26条
- 明らか食品であれば効能をうたっても薬事法には違反しません。
しかし、うたう効能によっては健康増進法26条に違反する場合があるので注意を要します。 - 健康増進法26条の中に病者用食品があります。それは表示に規制があり、それに違反すると罰則があります(37条)。たとえば、塩分をおさえたしょうゆは、たとえ明らか食品であったとしても、高血圧に適すると言ってはなりません(高血圧予防をしたキッコーマンの減塩しょうゆは病者用食品の許可を取得しています。同様に、低カロリー食品→糖尿病、肥満症等も禁句である-言うと健康増進法26条違反になります)。また、それらの表現に代えて、「カロリー制限が必要な人に適する」「エネルギー制限が必要な人に適する」「塩分を制限している人に」「減塩○○」「低カロリー○○」等の表現も許されません。
- 結局、「免疫力UP」のような病名とは言えない表現にするか、病名に絡めるのであれば「血圧高めの方に」のような表現にする必要があります。
健康増進法26条(特別用途表示の許可)
1項 販売に供する食品につき、乳児用、幼児用、妊産婦用、病者用等の特別の用途に適する旨の表示(以下「特別用途表示」という。)をしようとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
健康増進法37条(罰則)
2項 第26条1項(特別用途表示の許可)の規定に違反した者は、50万円以下の罰金に処する。
明らか食品において避けるべきオーバートーク
- 明らか食品であれば薬事法違反にはなりませんが、効果表現がオーバートークだと景表法違反となります。
- 景表法違反にならないためには効果表現の命題の立て方に注意する必要があります。
(1)客観的な命題の立て方・言い切り型はオーバートークとされやすいです。たとえば、「これで血糖値が下がる」「これで快眠できる」といった表現は余程の根拠がなければオーバートークになってしまいます。
(2)他方、非言い切り型はオーバートークになりにくいです。たとえば、「これで血糖値が下がったという体験談を二十通近くいただいています」とか「△△研究所が快眠効果があるという研究成果を発表しています」という表現は、その中身が真実であればオーバートークとは言えません。
この記事の監修を担当した弁護士
M&M法律事務所
代表弁護士 松澤建司
早稲田大学法学部卒。30年以上に及ぶ弁護士経験を持つ。表現検討委員会委員長。誠実・的確・迅速なリーガルサービスの提供を心がけ、一般民事事件を中心に企業法務も取り扱っている。
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