Ⅰ概要
①処分対象事業者
VISION株式会社、株式会社レセプション
②業界
「CCPシステム」と称する、IP電話機能、カラオケ、ゲームなど複数種類のアプリケーションが読み込まれたとされる「ライセンスパック」と称するカード型USBメモリ
③特定商取引法に違反する行為
(1)顧客の意に反して通信販売に係る売買契約の申込みをさせようとする行為
(2)役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものについての不実告知
Ⅱ業務停止命令及び指示の内容
VISION株式会社
①対象となる事業概要
VISION株式会社(以下「ビジョン」という。)は、株式会社レセプション(以下「レセプション」という。)と連携共同して、「CCPシステム」と称する、IP電話機能、カラオケ、ゲームなど複数種類のアプリケーションが読み込まれたとされる「ライセンスパック」と称するカード型USBメモリ(以下「本件商品」という。)を、これを購入した相手方から賃借した上でこれに読み込まれたアプリケーションを第三者の利用に供する事業(以下「本件商品の運用事業」という。)に供し、かかる事業により得られた収益から本件商品の購入代金相当額を上回る本件商品の賃借料を3年間にわたり36回に分けて当該相手方に支払うとされる役務(以下当該「CCPシステム」と称するシステム全体を「本件役務」という。)を有償で提供する事業を行っている。
ビジョンは、少なくとも平成30年12月頃までは、本件商品を、それを購入した相手方から賃借した上で、本件商品からアプリケーションをインストールしたとされる「willfon」と称するテレビ電話(以下「ウィルフォン」という。)をホテル等に貸し出す賃貸事業(以下「ウィルフォン賃貸事業」という。)に供し、かかる事業により得られた収益から本件商品の購入代金相当額を上回る本件商品の賃借料を3年間にわたり36回に分けて当該相手方に支払うという事業を特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第33条第1項に規定する連鎖販売取引により行い、その後、遅くとも平成31年1月以降は、本件役務を提供する事業を特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売(以下「訪問販売」という。)により行っていたWILL株式会社(代表取締役中島忠相)(以下「ウィル」という。)、並びに、平成31年3月以降、ウィルの統率の下、ウィルと連携共同して本件役務を提供する事業を訪問販売により行っていたレセプション、株式会社LINK(代表取締役中井良昇)、ホームセキュリティー株式会社(代表取締役小池勝)、株式会社テレメディカル(代表取締役嶋上文子)、株式会社AR(代表取締役杉尾香代子)、株式会社トータル72(代表取締役松本哲)及び株式会社ピーアールピー(代表取締役赤﨑達臣)(以下、これらの7法人を併せて「ウィルの関連法人」という。また、ウィル及びウィルの関連法人を併せて「ウィルら」という。)から本件役務を提供する事業を承継して当該事業を行っている。
ビジョンは、レセプションと連携共同して、ホテルのセミナー会場等のビジョン及びレセプションの営業所等以外の場所において、本件役務を有償で提供する契約(以下「本件役務提供契約」という。)の申込みを受け、又は本件役務提供契約を締結していることから、このようなビジョンがレセプションと連携共同して行う本件役務の提供は、訪問販売に該当する。
②処分の内容
1. 業務停止命令
ビジョンは、令和3年3月21日から令和5年3月20日までの間、訪問販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
- ビジョンが行う訪問販売に関する役務提供契約の締結について勧誘すること。
- ビジョンが行う訪問販売に関する役務提供契約の申込みを受けること。
- ビジョンが行う訪問販売に関する役務提供契約を締結すること。
2. 指示
ア 令和元年7月20日から令和3年3月20日までの間にビジョンとの間で本件役務提供契約を締結した全ての相手方(以下「契約の相手方」という。)に対し、以下の事項を、消費者庁のウェブサイト(https://www.caa.go.jp/)に掲載される、ビジョンに対して前記(1)の業務停止命令及び本指示をした旨を公表する公表資料を添付して、令和3年4月20日までに文書により通知し、同日までにその通知結果について消費者庁長官宛てに文書(通知したことを証明するに足りる証票及び通知書面を添付すること。)により報告すること。なお、令和3年3月29日までに、契約の相手方に発送する予定の通知文書の記載内容及び同封書類一式をあらかじめ消費者庁長官宛てに文書により報告し承認を得ること。
(ア)前記(1)の業務停止命令の内容
(イ)本指示の内容
(ウ)下記4(1)及び(2)の各違反行為の内容
令和元年度から令和2年度までの会計年度ごとの以下の事項を含むビジョンの業務状況について、令和3年3月29日までに消費者庁長官宛てに文書により報告し承認を得た上で、令和3年4月20日までに前記アと同一の契約の相手方に対して文書により通知すること。
(ア)ビジョンが販売した本件商品の個数
(イ)ビジョンが賃借した本件商品の個数
(ウ)ビジョンが受け取った本件商品の売上収入の総額
(エ)ビジョンが支払った本件商品の賃借料の総額 (オ)ビジョンが本件商品の運用事業により得た収益の総額
③処分の原因となる事実
消費者庁は、ビジョンにおいて、以下のとおり、レセプションと連携共同して、特定商取引法に違反する行為をしており、訪問販売に係る取引の公正及び役務の提供を受ける者の利益が著しく害されるおそれがあると認定した。
(1)役務の内容についての不実告知
ビジョンは、遅くとも令和2年6月以降、レセプションと連携共同して訪問販売に係る本件役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、実際には、本件役務を提供する事業をビジョンに継承したビジョンの前身であるウィルは、少なくとも平成27年10月1日から令和元年6月6日までの間、いずれの会計年度においても、その総売上高の約99パーセントを本件商品の販売による売上げが占め、また、ウィルと連携共同して本件役務を提供する事業を行っていたウィルの関連法人は、平成31年3月から令和元年6月6日までの間、本件商品の販売に係る営業業務を行っており、本件商品の運用事業を行っていた事実はないため、ウィルらは、本件商品の賃借料のほとんど全てを本件商品の売上収入から支払っており、ウィルフォン賃貸事業や本件商品の運用事業により得られた収益から本件商品の賃借料を支払っていた事実はないにもかかわらず、「7年前、私どもがこのビジネスをやったときに、最初は機械だったの。…ウィルフォンっていう機械を最初作りまして、この機械を作ると同時に、この機械の画面に、色んなサービス、ソフトっていうものを開発して、そのソフトをこの中に入れて、海外のお客様が、この機械ごと、だいたい35ドル前後で、この機械を借りていただいて…借りていただいた方が払ってくれる35ドル、4000円のお金から、2500円のレンタルフィーを日本の皆様方に払うっていうのが、もともと作ったシステムだったんです。…14か国の店を出したんです。これ、ずーっと順調にいってて。」、「過去行ってきた事業がしっかりとした事業をやっていて、かつ、事業ですから、売上と利益がしっかり上がってくる事業を続けた結果、その会社の売上の中の利益が、皆さんのもとに利益としてもたらされていくから、過去7年間関わった人全ての方が利益を獲得できている。」、「(注:ウィルフォンの)使用料を払っていただいた、1台分3500円の中から、創業当初は、購入いただく商品はライセンスパックではなく、テレビ電話そのものを購入いただいていたわけですから、1セット8台、1台あたり2500円を使用料として我々の会社に入ってくる売上の中から、お支払いをしても、我々の会社にはまだ利益が残ります。受け取る皆さんは利益になります。こんな仕組みから事業を、こつこつこつこつやってきました。」、「世界中の方が、プレイストアから全てのアプリをインストールして使ってくれた。この売り上げが、当初のテレビ電話の売上を、はるか超えて、どんどんどんどん上がった。これが、今まで皆さま方に払ったレンタルフィーのこれが、もともとの売上原資になったんです。」などと、あたかも、ビジョン又はビジョンの前身である事業者らにおいて、過去7年間にわたって、継続的にウィルフォン賃貸事業又は本件商品の運用事業により収益を上げ、かかる収益から本件商品の賃借料が支払われていることから、今後、ビジョンとの間で本件役務提供契約を締結した消費者に対しても、本件商品の運用事業による収益から本件商品の賃借料が継続的に支払われるかのように告げている。
(2)役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものについての不実告知
ビジョンは、遅くとも令和2年6月以降、レセプションと連携共同して訪問販売に係る本件役務提供契約について勧誘をするに際し、実際には、①ビジョンが提供する「コロナ感染者追跡アプリ」が、世界保健機関(以下「WHO」という。)が主催し、アフリカ各国の保健大臣及びWHOの「アフリカコロナ対策委員会委員長」が出席して行われたアフリカ全体の新型コロナウイルス感染症対策を検討する会議において、アフリカ全体で正式に採用された事実はなく、②インターネット通信販売アプリを作ってほしいというリベリア政府からの依頼により、当該通信販売アプリでの支払に使うことができる「ヴィカシーコイン」と称する暗号資産(仮想通貨)と法定通貨とを交換する交換所をリベリアに開設し、当該暗号資産を使用して買物ができる、アフリカ西海岸において利用できるものとしては初のインターネット通信販売アプリを作った事実はなく、③ビジョンが提供するビヨンドアイについて、同アプリで再生される動画出演に係る専属契約を芸能人との間で締結した事実及びビヨンドアイで再生される動画にスターバックス社が広告を掲載して広告料を支払っている事実がいずれもなく、④グーグル社は、ビジョンが完成させたとする「Wストア」と称するスマートフォン向けのアプリケーションのプラットフォームについて、グーグル社が「Wストア」の運営者に対し「Wストア」の利用者1名につき一定額の広告料を支払うというグーグルアドセンス契約についての合意をいかなる相手方ともしている事実はないにもかかわらず、ビジョンの提供するアプリが海外の政府、公的な国際機関、世界的に著名な企業及び日本の著名人からも高く評価されていることからビジョンが大きな利益を上げ続ける可能性が高く、そのため本件役務提供契約を締結した者がビジョンから賃借料の支払を安定して受け続けることができることを強調するため、①の「コロナ感染者追跡アプリ」については、「アフリカの方々が、一切合切、コロナ感染者追跡ができるアプリ、正式に私共の会社から、リベリア政府に納品させていただきました。」、「アフリカ中の需要国の保健大臣、政務次官、そういった方が全部集まって、アフリカのコロナ感染者拡大をどうして防ぐかっていう会議が、アフリカ全体のそれぞれの国の保健大臣が集まって、話し合いが行われました。その場所にWHOのアフリカ担当コロナ対策委員会委員長もそこに参加して、WHOが主催した会議が行われました。その会議の4番目と2番目が、私共のアプリをアフリカ全体で、採用したらどうだっていう提案だ。」、「私共のアプリが、アフリカ全体で、コロナ感染アプリに正式に採用が決定いたしました。」などと、②のヴィカシーコイン及びインターネット通信販売アプリについては、「アフリカの西海岸に、ネット通販がないんだよ。今、日本政府がいってますよ。なるべく、ネット通販で、買物に行かないで、通販で買えるものは通販でそろえましょう。このコロナの時期、ネット通販すごい売れた。それが、ないんだよ。だからリベリアの大統領が、ネット通販のサイトを作ってほしい」、「ネット通販を作ってくれって、リベリアの大統領が僕に要請なの。」、「アフリカの西海岸初の、ネット販売。ショッピングサイトが完成いたしました。」、「支払いの仕方は?ヴィカシーコインで販売する。じゃ、ヴィカシーコインをリベリアの人がたが買うための交換所がなければヴィカシーコインが買えないって言ったら、リベリアの大統領が、あ、交換所、わかったわかった、いい。じゃあお前の交換所作ってあげるから。はい、ライセンス持ってこい。はい、はい、はい、作れ。ほんとだよ。それで、リベリアの交換所ができちゃったの。」などと、③のビヨンドアイについては、「Wストアからビヨンドアイっていうアプリをインストールします。そうすると、ビヨンドアイっていうアプリ、ちょっと1回閉じて、閉じて。このビヨンドアイっていうアプリを立ち上げます。…こういう画面みていただいて。このちなみに右側の子、■(注:芸能人のこと)です。…この方(注:言及している当該芸能人のこと)、うちの専属ナレーターとして今契約しております。ね、この全ての浅草編、秋葉原編、全ての雑誌のナレーターは彼女がやっております。…そこに出ている、様々な内容をうちが撮影して、全て動画で撮っております。それが、様々なページのラウンドアイのマークのところにあてがうと、いろんな店の案内が読まなくても実際動画で見れます。」、「32ページ。スターバックスのコマーシャルが出ています。…スターバックスがうちのこの本を出すために、広告料を払ってくれたの。うちは、この本、全て広告費で賄って100万部作ったの。だから、フリーペーパー、自由にお持ち帰りになってくださいっていう本なの。じゃあ、100万人の人が、この本を持ち帰った時に、ビヨンドアイのアプリがインストールできるようになっています。この画面から。…この本に出ている全ての広告、全ての記事、かざすと動画が流れるんです。」などと、④のWストアについては、「うちがAPPストア、プレイストアに続く、3つ目のストアを作りましょう。世界の3つ目のストアを作りましょうって言って、私は立ち上げたのが、Wストアなの。」、「2万弱のアプリが、世界中のアプリを作る会社から私共にきています。もうWストア、完成している。これが、世界3つ目のストアになるんです。」、「グーグルアドセンスの契約は、グーグルと話は全て決まっております。どういう契約か?うちで、Wストアをインストールしてくれた方。一人に対して、200円の広告料を毎月くれるんです。ここにいる方、100万人の方々が、Wストアを入れてくれると、その方の携帯に入っているアプリ、要は、ストアのアプリが12万種類あります。使う使わない別として、インストールしてくれれば、インストールしてくれた方の数と、一人に200円分、100万人いたら2億円。そのお金を毎月広告費として、グーグルアドセンスそれを運営している責任会社に振り込みますっていう、グーグルとの内容、全てできてます。」などと、あたかも、前記①から④までの各事実があるかのように告げている。
Ⅱ業務停止命令及び指示の内容
株式会社レセプション
①対象となる事業概要
株式会社レセプション(以下「レセプション」という。)は、VISION株式会社(以下「ビジョン」という。)と連携共同して、「CCPシステム」と称する、IP電話機能、カラオケ、ゲームなど複数種類のアプリケーションが読み込まれたとされる「ライセンスパック」と称するカード型USBメモリ(以下「本件商品」という。)を、これを購入した相手方から賃借した上でこれに読み込まれたアプリケーションを第三者の利用に供する事業(以下「本件商品の運用事業」という。)に供し、かかる事業により得られた収益から本件商品の購入代金相当額を上回る本件商品の賃借料を3年間にわたり36回に分けて当該相手方に支払うとされる役務(以下当該「CCPシステム」と称するシステム全体を「本件役務」という。)を有償で提供する事業を行っている。
ビジョンは、少なくとも平成30年12月頃までは、本件商品を、それを購入した相手方から賃借した上で、本件商品からアプリケーションをインストールしたとされる「willfon」と称するテレビ電話(以下「ウィルフォン」という。)をホテル等に貸し出す賃貸事業(以下「ウィルフォン賃貸事業」という。)に供し、かかる事業により得られた収益から本件商品の購入代金相当額を上回る本件商品の賃借料を3年間にわたり36回に分けて当該相手方に支払うという事業を特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第33条第1項に規定する連鎖販売取引により行い、その後、遅くとも平成31年1月以降は、本件役務を提供する事業を特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売(以下「訪問販売」という。)により行っていたWILL株式会社(代表取締役中島忠相)(以下「ウィル」という。)、並びに、平成31年3月以降、ウィルの統率の下、ウィルと連携共同して本件役務を提供する事業を訪問販売により行っていたレセプション、株式会社LINK(代表取締役中井良昇)、ホームセキュリティー株式会社(代表取締役小池勝)、株式会社テレメディカル(代表取締役嶋上文子)、株式会社AR(代表取締役杉尾香代子)、株式会社トータル72(代表取締役松本哲)及び株式会社ピーアールピー(代表取締役赤﨑達臣)(以下、これらの7法人を併せて「ウィルの関連法人」という。また、ウィル及びウィルの関連法人を併せて「ウィルら」という。)から本件役務を提供する事業を承継して当該事業を行っている。
レセプションは、ビジョンと連携共同して、ホテルのセミナー会場等のレセプション及びビジョンの営業所等以外の場所において、本件役務を有償で提供する契約(以下「本件役務提供契約」という。)の申込みを受け、又は本件役務提供契約を締結していることから、このようなレセプションがビジョンと連携共同して行う本件役務の提供は、訪問販売に該当する。
②処分の内容
業務停止命令
レセプションは、令和3年3月22日から令和5年3月21日までの間、訪問販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
- レセプションが行う訪問販売に関する役務提供契約の締結について勧誘すること。
- レセプションが行う訪問販売に関する役務提供契約の申込みを受けること。
- レセプションが行う訪問販売に関する役務提供契約を締結すること。
③処分の原因となる事実
消費者庁は、レセプションにおいて、以下のとおり、ビジョンと連携共同して、特定商取引法に違反する行為をしており、訪問販売に係る取引の公正及び役務の提供を受ける者の利益が著しく害されるおそれがあると認定した。
(1)役務の内容についての不実告知
レセプションは、遅くとも令和2年6月以降、ビジョンと連携共同して訪問販売に係る本件役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、実際には、本件役務を提供する事業をビジョンに継承したビジョンの前身であるウィルは、少なくとも平成27年10月1日から令和元年6月6日までの間、いずれの会計年度においても、その総売上高の約99パーセントを本件商品の販売による売上げが占め、また、ウィルと連携共同して本件役務を提供する事業を行っていたウィルの関連法人は、平成31年3月から令和元年6月6日までの間、本件商品の販売に係る営業業務を行っており、本件商品の運用事業を行っていた事実はないため、ウィルらは、本件商品の賃借料のほとんど全てを本件商品の売上収入から支払っており、ウィルフォン賃貸事業や本件商品の運用事業により得られた収益から本件商品の賃借料を支払っていた事実はないにもかかわらず、「7年前、私どもがこのビジネスをやったときに、最初は機械だったの。…ウィルフォンっていう機械を最初作りまして、この機械を作ると同時に、この機械の画面に、色んなサービス、ソフトっていうものを開発して、そのソフトをこの中に入れて、海外のお客様が、この機械ごと、だいたい35ドル前後で、この機械を借りていただいて…借りていただいた方が払ってくれる35ドル、4000円のお金から、2500円のレンタルフィーを日本の皆様方に払うっていうのが、もともと作ったシステムだったんです。…14か国の店を出したんです。これ、ずーっと順調にいってて。」、「過去行ってきた事業がしっかりとした事業をやっていて、かつ、事業ですから、売上と利益がしっかり上がってくる事業を続けた結果、その会社の売上の中の利益が、皆さんのもとに利益としてもたらされていくから、過去7年間関わった人全ての方が利益を獲得できている。」、「(注:ウィルフォンの)使用料を払っていただいた、1台分3500円の中から、創業当初は、購入いただく商品はライセンスパックではなく、テレビ電話そのものを購入いただいていたわけですから、1セット8台、1台あたり2500円を使用料として我々の会社に入ってくる売上の中から、お支払いをしても、我々の会社にはまだ利益が残ります。受け取る皆さんは利益になります。こんな仕組みから事業を、こつこつこつこつやってきました。」、「世界中の方が、プレイストアから全てのアプリをインストールして使ってくれた。この売り上げが、当初のテレビ電話の売上を、はるか超えて、どんどんどんどん上がった。これが、今まで皆さま方に払ったレンタルフィーのこれが、もともとの売上原資になったんです。」などと、あたかも、ビジョン又はビジョンの前身である事業者らにおいて、過去7年間にわたって、継続的にウィルフォン賃貸事業又は本件商品の運用事業により収益を上げ、かかる収益から本件商品の賃借料が支払われていることから、今後、ビジョンとの間で本件役務提供契約を締結した消費者に対しても、本件商品の運用事業による収益から本件商品の賃借料が継続的に支払われるかのように告げている。
(2)役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものについての不実告知
レセプションは、遅くとも令和2年6月以降、ビジョンと連携共同して訪問販売に係る本件役務提供契約について勧誘をするに際し、実際には、①ビジョンが提供する「コロナ感染者追跡アプリ」が、世界保健機関(以下「WHO」という。)が主催し、アフリカ各国の保健大臣及びWHOの「アフリカコロナ対策委員会委員長」が出席して行われたアフリカ全体の新型コロナウイルス感染症対策を検討する会議において、アフリカ全体で正式に採用された事実はなく、②インターネット通信販売アプリを作ってほしいというリベリア政府からの依頼により、当該通信販売アプリでの支払に使うことができる「ヴィカシーコイン」と称する暗号資産(仮想通貨)と法定通貨とを交換する交換所をリベリアに開設し、当該暗号資産を使用して買物ができる、アフリカ西海岸において利用できるものとしては初のインターネット通信販売アプリを作った事実はなく、③ビジョンが提供するビヨンドアイについて、同アプリで再生される動画出演に係る専属契約を芸能人との間で締結した事実及びビヨンドアイで再生される動画にスターバックス社が広告を掲載して広告料を支払っている事実がいずれもなく、④グーグル社は、ビジョンが完成させたとする「Wストア」と称するスマートフォン向けのアプリケーションのプラットフォームについて、グーグル社が「Wストア」の運営者に対し「Wストア」の利用者1名につき一定額の広告料を支払うというグーグルアドセンス契約についての合意をいかなる相手方ともしている事実はないにもかかわらず、ビジョンの提供するアプリが海外の政府、公的な国際機関、世界的に著名な企業及び日本の著名人からも高く評価されていることからビジョンが大きな利益を上げ続ける可能性が高く、そのため本件役務提供契約を締結した者がビジョンから賃借料の支払を安定して受け続けることができることを強調するため、①の「コロナ感染者追跡アプリ」については、「アフリカの方々が、一切合切、コロナ感染者追跡ができるアプリ、正式に私共の会社から、リベリア政府に納品させていただきました。」、「アフリカ中の需要国の保健大臣、政務次官、そういった方が全部集まって、アフリカのコロナ感染者拡大をどうして防ぐかっていう会議が、アフリカ全体のそれぞれの国の保健大臣が集まって、話し合いが行われました。その場所にWHOのアフリカ担当コロナ対策委員会委員長もそこに参加して、WHOが主催した会議が行われました。その会議の4番目と2番目が、私共のアプリをアフリカ全体で、採用したらどうだっていう提案だ。」、「私共のアプリが、アフリカ全体で、コロナ感染アプリに正式に採用が決定いたしました。」などと、②のヴィカシーコイン及びインターネット通信販売アプリについては、「アフリカの西海岸に、ネット通販がないんだよ。今、日本政府がいってますよ。なるべく、ネット通販で、買物に行かないで、通販で買えるものは通販でそろえましょう。このコロナの時期、ネット通販すごい売れた。それが、ないんだよ。だからリベリアの大統領が、ネット通販のサイトを作ってほしい」、「ネット通販を作ってくれって、リベリアの大統領が僕に要請なの。」、「アフリカの西海岸初の、ネット販売。ショッピングサイトが完成いたしました。」、「支払いの仕方は?ヴィカシーコインで販売する。じゃ、ヴィカシーコインをリベリアの人がたが買うための交換所がなければヴィカシーコインが買えないって言ったら、リベリアの大統領が、あ、交換所、わかったわかった、いい。じゃあお前の交換所作ってあげるから。はい、ライセンス持ってこい。はい、はい、はい、作れ。ほんとだよ。それで、リベリアの交換所ができちゃったの。」などと、③のビヨンドアイについては、「Wストアからビヨンドアイっていうアプリをインストールします。そうすると、ビヨンドアイっていうアプリ、ちょっと1回閉じて、閉じて。このビヨンドアイっていうアプリを立ち上げます。…こういう画面みていただいて。このちなみに右側の子、■(注:芸能人のこと)です。…この方(注:言及している当該芸能人のこと)、うちの専属ナレーターとして今契約しております。ね、この全ての浅草編、秋葉原編、全ての雑誌のナレーターは彼女がやっております。…そこに出ている、様々な内容をうちが撮影して、全て動画で撮っております。それが、様々なページのラウンドアイのマークのところにあてがうと、いろんな店の案内が読まなくても実際動画で見れます。」、「32ページ。スターバックスのコマーシャルが出ています。…スターバックスがうちのこの本を出すために、広告料を払ってくれたの。うちは、この本、全て広告費で賄って100万部作ったの。だから、フリーペーパー、自由にお持ち帰りになってくださいっていう本なの。じゃあ、100万人の人が、この本を持ち帰った時に、ビヨンドアイのアプリがインストールできるようになっています。この画面から。…この本に出ている全ての広告、全ての記事、かざすと動画が流れるんです。」などと、④のWストアについては、「うちがAPPストア、プレイストアに続く、3つ目のストアを作りましょう。世界の3つ目のストアを作りましょうって言って、私は立ち上げたのが、Wストアなの。」、「2万弱のアプリが、世界中のアプリを作る会社から私共にきています。もうWストア、完成している。これが、世界3つ目のストアになるんです。」、「グーグルアドセンスの契約は、グーグルと話は全て決まっております。どういう契約か?うちで、Wストアをインストールしてくれた方。一人に対して、200円の広告料を毎月くれるんです。ここにいる方、100万人の方々が、Wストアを入れてくれると、その方の携帯に入っているアプリ、要は、ストアのアプリが12万種類あります。使う使わない別として、インストールしてくれれば、インストールしてくれた方の数と、一人に200円分、100万人いたら2億円。そのお金を毎月広告費として、グーグルアドセンスそれを運営している責任会社に振り込みますっていう、グーグルとの内容、全てできてます。」などと、あたかも、前記①から④までの各事実があるかのように告げている。