日本で唯一人、クリニックのリーガル
マーケティングをコンサルしている林田です。
本日はオンライン診療の実践の2回目として、
集客に用いるリスティング広告(通称
リスティング)におけるKPIの指標について
お話します。
次の数字は、メタボについてオンライン診療の
リスティング広告(グーグル)を展開した
Aクリニックのものです。(2020年8月。実数
を多少モディファイしています)。
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(1)インプレッション数:14万回
(2)クリック数:7000
(3)CTR(クリック率):5%
(4)CPC(クリック単価):¥120
(5)コスト:¥840,000
(6)CV:90
(7)CVR:3%
(8)CPA:¥9333
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このうち、インプレッション数は、設定した
キーワード(たとえば、「メタボ対策」)が
検索で表示された回数です。
クリック数は、その検索画面で登場した
Aクリニックの広告がクリックされた数で、
CTRはそのクリック率、つまり(2)÷(1)です。
これが3~4%あれば広告は間違っていません。
Aクリニックのケースは5%ですから合格です。
CTRが1%とかだと、広告文の作り方を検討する
必要があります。
CPCはクリック単価で、グーグルが決めるもの
です。
CPCはリスティング広告を使う人が増える一方
なので高騰する一方です。
CPCを下げるためには指名ワード(クリニック
名など)や複合ワードをうまく使うしか
ありません。
100円~200円くらいが望ましく、500円を
超えると最終的な利益を叩き出すのが
難しくなります。
(2)×(4)で広告費用=グーグルに払うべき
費用が決まります。
Aクリニックの場合は84万円(8月、1ヶ月
あたり)です。
CVはLPに誘導された顧客がコンバージョン、
たとえば、診療申込を行った件数です。
Aクリニックの場合は8月に90件獲得して
います。
CVRはLPに誘導された顧客がコンバージョン
した割合です。
これはLPの訴求力を示します。
2~3%で合格です。
本件は3%なのでまずまずです。
CPAは「(5)÷(6)」。
1顧客を獲得するのに要したコストです。
この合格ラインはLTVとの関係で決まります。
LTVとは1顧客がもたらす売上のことですが、
そこを厳密に算出するのは難しいので、
実際には、「1顧客が最初の1年間にもたらす
おおよその売上」で考えます。
リスティング広告をやる人は増える一方で
CPC(クリック単価)も高騰する一方です。
結果、CPAも高騰する一方です。
それでも利益を出すにはLTVを上げるしか
ありませんが、そのLTVとCPAの関係は、
オンライン診療の場合は「CPAがLTVの
3~4割くらいなら合格」というところです。
続きは次回。
またメールしますね。