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機能性表示 458

機能性表示最新情報 458号 / バナナとは違う?「小麦由来」レジスタントスターチ

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは機能性表示最新情報をご紹介します。

L429 小袋アミュリア(AMULEIA)

「本品には小麦由来レジスタントスターチが含
まれます。小麦由来レジスタントスターチは、
お通じが気になる方のお通じを改善し、おなか
の調子を整えることが報告されています。」

 

届出者は日清製粉社で、SRの作成は合同会社オ
クトエル、採用研究はKikuchi2025の1件。レジ
スタントスターチについてはこれまでもいくつ
かの事例がありましたが、「小麦由来」として
いるのは今回が初となります。その他のレジス
タントスターチの事例として、例えば以下のよ
うなものがあります。

 

L170 オーガニックバナナでんぷん

「本品にはバナナ由来レジスタントスターチが
含まれます。バナナ由来レジスタントスターチ
は軽度の便秘気味の方の便通を改善する(排便
量を増やす)機能があります。」

 

レジスタントスターチにはRS1~RS5までのタイ
プがあります。L429のレジスタントスターチは
高アミロース小麦に含まれるRS2タイプである
ことが、SRの論拠に記載されています。一方、
バナナ由来レジスタントスターチのタイプは何
かというと、L170の論文には特に記載されてい
ませんが、一般的にはRS2であるとされていま
す。そう考えると、L429とL170は実は同じ成分
を評価している可能性があります。

 

しかし、L429のPICOSでは介入を小麦由来レジ
スタントスターチの摂取としているため、バナ
ナを含め他の植物由来のレジスタントスターチ
は、たとえRS2タイプであっても除外されるこ
とになります。実際、L429の除外文献リストを
見ると、バナナ由来の素材による便通改善効果
を評価した国内論文(西川ら、2023)が「介入
違い」として除外されています。つまり、検索
の段階では他の植物由来のレジスタントスター
チの研究も拾えていたにもかかわらず、介入を
小麦由来に限定したことで外れた、ということ
になります。

 

この点は少し気になります。採用研究は広くと
るのが普通です。にもかかわらず、広くRS2タ
イプのレジスタントスターチを採用するのでは
なく、小麦由来レジスタントスターチに限定し
たことについて特段の説明がありません。その
ため、初めから特定の研究を狙い撃ちしようと
した感じに見えてしまいます。

 

また、もう一つ気になるのはアウトカムです。
PICOSでは「整腸作用(便通改善作用)」とさ
れているのに対し、採用されている評価指標は
排便回数のみです。排便回数はKikuchi2025の
主要アウトカムなので、採用するのは当然です。
しかし、副次アウトカムである便中短鎖脂肪酸
や有機酸、腐敗産物については言及されていま
せん。特に短鎖脂肪酸については、SRの論拠に
おいてレジスタントスターチの作用機序として
挙げられていますから、取り上げないのは少し
不思議な感じがします。

 

理由として考えられるのは、結果が芳しくない
ということです。Kikuchi2025は46名のクロス
オーバー試験ですが、全例の解析では排便回数
についても短鎖脂肪酸についても有意差が確認
できていません。そこで、参加者の割付前に規
定されたサブグループ(残便感スコアが比較的
高い者)による解析を実施し、排便回数に有意
な改善が確認されたことが、このSRの根拠になっ
ています。一方、短鎖脂肪酸については、原著
の考察によれば、このサブグループ解析でも有
意差は見られなかったとされています。なお、
有機酸や腐敗産物についても、全例では有意差
なしという結果です。

 

仮に短鎖脂肪酸などは採用せず、便通改善を直
接的に示す評価指標だけを採用する方針だった
とすれば、データの採用基準を明確にしておく
必要があったと思います。しかし、とくに記載
はなく、Oとして「整腸作用(便通改善作用)」
とされているだけです。

 

総じて、レジスタントスターチのタイプの問題
と合わせると、PICOで示した内容を具体的なデー
タの採用基準として落とし込む部分の記載が不
足している点が、少し残念な感じがしますね。

 

それでは、またメールしますね。

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