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機能性表示 347

機能性表示水面下情報~347号~ 認知機能テスト、「慣れ」の排除をどうするか?(3)

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

今日は続きのQ&Aです。

Q.認知機能のテストで、ビフォーとアフターで

同じ問題を使う場合、「慣れ」によってアフター

の値が高くなり得る。

その点をどうするか?という論点に関し、「サプ

リ群とプラセボ群、各々の変化量を比べればよ

い」という解決策があります。

しかし、ビフォーで点数の高い人ほどアフターの

パフォーマンスもよくなるのではないか、とい

う懸念があります。

この点の解決策はないのでしょうか?

A.1.ANCOVAを使う、という解決策があ

ります。

2.次のような例を考えてみます。

群    摂取前平均 12週後平均

サプリ群  72点    80点

プラセボ群 68点    74点

単純に摂取後だけを見ると、

80-74=6点

の差があります。

しかし、サプリ群はもともと摂取前から4点

高かったため、摂取後の6点差をそのままサ

プリメントの効果とは評価できないのではない

かという疑問があります。

変化量で見ると、

サプリ群:80-72=+8点

プラセボ群:74-68=+6点

なので、単純な変化量の差は、

8-6=2点

です。

3.ANCOVAでは、摂取前スコアと摂取後ス

コアの関係を全参加者のデータから推定し、両

群の摂取前スコアが同じだったと仮定した場合

の摂取後平均値を計算します。

(1)仮に、摂取前スコアが1点高い人は、

12週後スコアも平均して0.7点高い、という

関係が認められたとします。

サプリ群

サプリ群の摂取前平均は72点で、全体平均よ

り2点高いので、摂取後スコアから、

2点×0.7=1.4点を差し引きます。

80-1.4=78.6点

プラセボ群

プラセボ群の摂取前平均は68点で、全体平均

より2点低いので、摂取後スコアに、

2点×0.7=1.4点を加えます。

74+1.4=75.4点

したがって、ベースライン補正後の群間差は、

78.6-75.4=3.2点

となります。

実測の12週後平均 ANCOVAによる調整平均

サプリ群 80.0点 78.6点

プラセボ群 74.0点 75.4点

群間差   6.0点 3.2点

この例では、見かけ上は6点差でしたが、開

始時点の差を補正すると3.2点差になります。

(2)これで有意差検定を行うと次のようにな

ります。

サプリ群の調整平均:78.6点

プラセボ群の調整平均:75.4点

調整済み群間差:3.2点

95%信頼区間:0.8~5.6点

p=0.010

論文や報告書では次のように書きます。

「12週後の認知機能スコアについて、摂取前

スコアを共変量、介入群を固定効果とする

ANCOVAを実施した。

その結果、調整後平均値はサプリメント群

78.6点、プラセボ群75.4点であり、調整済み

群間差は3.2点であった(95%信頼区間0.8~

5.6、p=0.010)。

よって、摂取前スコアの差を考慮してもサプリ

群のほうが有意に高かった、と言える。」

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