株式会社BIZENTO 令和3年11月25日

  • 投稿カテゴリー:通信販売

Ⅰ概要

①処分対象事業者

株式会社BIZENTO

 

②業界

健康食品

 

③特定商取引法に違反する行為

顧客の意に反して通信販売に係る売買契約の申込みをさせようとする行為

Ⅱ業務停止命令及び指示の内容

①対象となる事業概要

株式会社BIZENTO(以下「ビゼント」という。)は、同社が運営するウェブサイト上(そのURLがhttps://www.bizento.comで始まるもの。以下「本件ウェブサイト」という。)において、パソコン及びスマートフォン等の情報処理の用に供する機器を利用する方法により、「鍛神(きたしん)HMBCa2,000mg」と称する健康食品(以下「本件商品」という。)の申込みを受けて本件商品を販売していることから、このような同社が行う本件商品の販売は特定商取
引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第2条第2項に規定する通信販売(以下「通信販売」という。)に該当する。

②処分の内容

1.業務停止命令

ビゼントは、令和3年11月25日から令和4年2月24日までの間、通信販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。

ア ビゼントが行う通信販売に関する商品の販売条件について広告をすること。
イ ビゼントが行う通信販売に関する商品の売買契約の申込みを受けること。
ウ ビゼントが行う通信販売に関する商品の売買契約を締結すること。

2. 指示

ビゼントは、特定商取引法第14条第1項第2号の規定に基づく特定商取引に関する法律施行規則(以下「施行規則」という。)第16条第1項第1号及び第2号に該当する顧客の意に反して売買契約の申込みをさせようとする行為をしていた。かかる行為は、特定商取引法に規定する指示対象行為に該当するものであることから、当該行為の発生原因について、調査分析の上検証し、再発防止策を講ずるとともに、コンプライアンス体制を構築し、これらを同社の役員及び従業員に、前記(1)の業務停止命令に係る業務を再開するまでに周知徹底するとともに、前記(1)の業務停止命令に係る業務を再開するときは、同社が行う通信販売について、特定商取引法の各規定を遵守すること。

③処分の原因となる事実

ビゼントは、少なくとも令和2年7月29日から令和3年1月6日までの間、本件ウェブサイトにおける、購入者に対して本件商品1袋を30日ごとに届け、最低4回の継続を利用条件とし、初回を1袋500円で販売する内容の「鍛神HMBCa2,000mg<キレキレコース定期便>」と称する定期購入契約(以下「本件定期購入契約①」という。)又は本件商品2袋を60日ごとに届け、最低2回の継続を利用条件とし、初回は1袋無料で販売する内容の「鍛神HMBCa2,000mg<キレキレコース2袋定期便>」と称する定期購入契約(以下「本件定期購入契約②」といい、本件定期購入契約①とともに両者をまとめて指す場合は「本件定期購入契約①②」という。)の申込みとなるパソコン及びスマートフォン等の電子計算機の操作を行う当該申込みの最終段階の画面(「最後にご注文内容をご確認ください。」との吹き出しの直下の「ご注文内容」と題する画面の部分をいい、本件定期購入契約①については資料1、本件定期購入契約②については資料2のとおり。以下、両画面の部分をまとめて「本件最終確認画面」という。)上において、本件定期購入契約①②の主な内容のうち、本件定期購入契約①②が購入者から解約通知がない限り契約が継続する無期限の契約である旨、2回目以降の本件商品の代金及び支払総額、各回ごとの本件商品の代金の支払時期、本件定期購入契約①②の申込みには本件商品を本件定期購入契約①の場合は少なくとも4回、本件定期購入契約②の場合は少なくとも2回購入することが条件となる旨の特別の販売条件(以下「本件販売条件」という。)及び本件商品の引渡時期を含む本件定期購入契約①②の解約条件(本件販売条件を満たしていることを前提に、解約する場合は、ビゼントに対し、本件商品の次回発送予定日の10日前までに連絡する必要があるとするもの。)について、一切表示せず、もって、本件ウェブサイトにおいて本件商品に係る電子契約の申込みを受ける場合において、申込みの内容を、顧客が電子契約に係るパソコンやスマートフォン等の電子計算機の操作を行う際に容易に認識できるように表示していないとともに、容易に確認し及び訂正できるようにしていなかった。これは、特定商取引法第14条第1項第2号の規定に基づく施行規則第16条第1項第1号及び第2号に該当する顧客の意に反して売買契約の申込みをさせようとする行為に該当するものであり、通信販売に係る取引の公正及び購入者の利益が著しく害されるおそれがあると認定した。