適格消費者団体「消費者機構日本」(以下、「団
体」)は9月10日、東京の「サカイクリニック62」
に対して広告の差し止めを求め、東京地裁に
提訴しました。
詳細は次のとおりです。
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1.サカイクリニック62の広告について団体
に通報(俗にいうチクリ)があり、団体がチェ
ックしたところクリニックのホームページに、
免疫療法の効果やエクソソーム療法の効果など
自由診療の効果をうたう部分があるが根拠があ
るのか疑わしいと評価。
2.そこで、団体は本年4月4日、クリニックに
質問書を送付したが改訂が行われず、5月8日
改訂時期の確認連絡をするも来年との回答。
3,速やかに改訂・削除を求める申入れを7月
8日に行ったが、クリニックからの回答に変更
がなかったため8月28日に広告の差し止めを
求める書面を送付。
4.差し止め請求書の到着確認から1週間経
過後も是正措置がなかったため、9月10日東
京地方裁判所に提訴した。
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医療従事者の方々は「適格消費者団体って何?」
という感じでしょうから、そんな団体から広告
の差し止めを求めて提訴されるとはびっくりと
いう感じでしょう。
まして、免疫療法やエクソソーム療法など自由
診療の効果の根拠を問われるとは、「そんなこ
とどこもやっているではないか」という感じで
余計にびっくりという感じでしょう。
もっとも、「根拠がない」ということは団体の
ほうで証明しなければなりません(立証責任→
団体)。
「自由診療には国が認めた根拠がない」だけで
は大雑把すぎるでしょう。
本件でクリニックがまずかったのは、団体が問
合せしてきたのに対し、まともに答えなかった
ことです。
対応法がわからなかったのかもしれません。
本件はヤフーニュースで取り上げられているの
でそれだけですでに信用失墜しており、対応の
誤りが損害を招いたという感じです。
適格消費者団体からこういう問い合わせや請求
を受けたら、すぐ、info@yakujihou.com 問合
せ窓口にご連絡ください。
YDCは経験豊富で医療分野も詳しく、M&M
法律事務所(>サイト)とも連携しているので
的確な対応をナビゲート致します。
■いかがでしたか?
適格消費者団体からの請求は団体側が立証責任
を負うので訴訟対策はそんなに難しくありませ
ん(サプリのケースですが、インシップ事件で
も訴えられた側が楽勝という感じでした>サイト)。
しかし、消費者庁に追及されると、「不実証広告
規制」というルールにより、企業側・クリニック
側が、「訴求の根拠あり」ということの立証責任
を負います(立証責任→企業・クリニック側)。
今後は、消費者庁がクリニック広告に乗り出し
てくることもありうるので(過去にはマウスピ
ースでいろんな病気が治ると広告していた歯科
の広告が措置命令を受けたこともあります>
措置命令DB)、「強い訴求」をする際には根拠
を持つようにしてください。
不安な方はYDCに広告チェックを依頼するよ
うにしてください(info@yakujihou.comまで)。