景表法を学びたい

【事例】タバコグッズ事件

1. 事件の概要

タバコの葉の部分の先端に本件商品(粉末)をつけると
「主流煙についてニコチンをビタミンに変える。ニコチンの80%をビタミンに変える。」
と表示したことに対し、
合理的根拠の提出を求められ、資料を提出したが、
措置命令を受け(18.10.18)、
それに対し棄却請求を行ないましたが(18.12.8審理開始)、
棄却となった事例(21.10.28 審理期間約2年)

2. 提出資料

[(株)オーシロ]
①ペルー国立工業大学による試験報告書
②大学教授のコメント
③財団法人化学検査協会による試験報告書

3. 資料の検討

①ペルー国立工業大学による試験報告書
イ. タバコの煙の中に含まれるニコチン量の測定方法としては一般的に認められている大蔵省の公定法がある。
ペルー国立工業大学の試験方法はそれとは異なるので、結果の正確性に疑問がある。
ロ.あるタバコの煙に含まれるニコチンの含有量が1.4mg、
本件商品を混入したタバコの煙で作られた
見本の煙に含まれるニコチン酸は0.82mg。
よって、ニコチンの80%が転化されたとするが、
本件商品によりニコチンがニコチン酸に変化したとは言えない
(元々、ニコチン酸が含まれていた可能性もある)。

②大学教授のコメント(DVD-Rに保存された映像資料)
本件商品によってニコチンが減少していると述べているが、
何ら証拠が示されていない。

③化学検査協会による試験報告書
タバコの煙の中に含まれるタール量について測定したもので、
ニコチンがニコチン酸に変化することを意味しない。

<私見>
合理的根拠に関する景表法ガイドラインをもっと検討した上で
資料を提出すべきであったと思う。

2. 提出資料

[ミュー(株)]
①ペルー国立工業大学による試験報告書
②医学博士のコメント
③特許公報
④千葉県薬剤師会検査センターによる試験報告書

3. 資料の検討

①ペルー国立工業大学による試験報告書
(株)オーシロと同じ判断

②医学博士のコメント
5名について本件商品の使用前後における被験者の
血中ニコチン濃度を計測したところ、平均で80%、
血中ニコチン濃度が下がったとする。
a.ニコチンがニコチン酸に変ったという証明がない。
b.被験者数が5名と少数で、試験期間が20日間と短期間なので不十分。
c.試験期間前や試験期間中に被験者がどの程度、
喫煙しているか等の前提条件が不明。

③特許公報
本件商品とほぼ同様の成分の調整剤について特許が取得されている。

⇒特許公報に試験の結果として

ニコチンがニコチン酸に転化することが書かれていたとしても、
それが試験の信頼性を担保するものではない
(特許は試験内容や、そこから導かれた結論を正当とするのではなく、
今までの知見と比べての新規性や進歩性を認めているに過ぎないということ)。

④千葉県薬剤師会検査センターによる報告書
本件商品の使用により、喫煙中のニコチン酸が増加したことが示されている。

⇒ニコチン酸の増加が、

ニコチンの転化によってもたらされたという証明がない
(本件商品にニコチン酸が含まれていたのかもしれない)。

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