個人輸入代行広告について
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個人輸入代行広告について

客の依頼に応じ、個別商品の輸入手続を請け負う「輸入代行業務」は、薬事法に基づく許可等が必要な業務には当たりません。 
しかし、日本で未承認の医薬品・医療機器等の広告を行うことは、薬事法で禁止されています。
(薬事法第68 条)また、最近のダイエット用未承認医薬品による健康被害の発生に見られるように、広告掲載により、安易な個人輸入が助長され、消費者の健康被害につながることも懸念されます。
一方最近では、「輸入代行業務」といいながら、実質的には輸入を行っているようなケースもあります。
医薬品・医療機器等を薬事法に基づく許可のないものが輸入することは薬事法に違反します。

違反広告例

違反例1

ようこそ当ホ-ムペ-ジへ。弊社では今アメリカで話題の抗うつ薬○○○○の個人輸入代行を行っています。
国内で使われているものより副作用が少なく、効き目が強い薬です。
使用方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
申込み方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
50 錠 5,000 円、100 錠 9,500 円
注釈:○○○○は特定の商品名が書かれていることを想定しています。

違反例2

今アメリカで話題のサプリメント!!ダイエットに最適とハリウッド女優も絶賛!!売り切れ必死です。
含有成分:エフェドラシニカ、××○、○○△、・・・・・・・・・・・・
使用方法・・・・・・・
申込み方法・・・・・・
60 錠入 12,800 円

違反例3

セントジョーンズワートは、西欧においてうつ病の薬として使われてきました。この製品は、厳密な生産管理を行っている一級品です。うつに悩む皆様に!

使用方法:1 日3 回食後に2 粒づつお飲みください。
申し込み方法
80 錠入り 3,600 円

解説

違反例1の解説

日本国内で承認を受けていない「医薬品」や「医療機器」の輸入代行広告が見受けられますが、これは承認前の医薬品、医療機器の広告を禁じた薬事法第68 条に違反します。
商品名の一部を伏字とした場合や、文字をぼかす、写真や画像のイメージのみを表示する場合などであっても、特定の医薬品や医療機器であることが認知できる場合には、広告と判断する場合があります。

参考

承認とは、有効性等の見地から、その製品が医薬品や医療機器としてふさわしいものであるか否かを審査して与えられるものです。FDA で承認されていても、日本国内で承認が与えられたものでなければ、広告はできません。

違反例2 の解説

アメリカではサプリメント(栄養補助食品)であっても、含有成分を日本の法律に基づいて判断すると、「医薬品」になる場合があります。「医薬品」に該当する場合、日本で医薬品として未承認の場合は、承認前の医薬品、医療機器の広告を禁じた薬事法第68 条に違反します。

参考

エフェドラシニカは、外国においては「食品」に使用されている例もありますが、日本においては医薬品として規制されている成分です。

違反例3 の解説

セントジョーンスワートは、薬事法上「非医薬品」とされている成分ですが、うつ病の改善を標ぼうする場合等は、その標ぼう内容により「医薬品」とみなされます。よって、日本で医薬品として未承認の場合は、承認前の医薬品、医療機器の広告を禁じた薬事法第68 条に違反します。他の非医薬品成分を使用した製品も同じです。
また、この例においては、使用方法についても食後等の指定があることから、医薬品的な内容といえます。

この記事の監修を担当した弁護士

松澤 建司

M&M法律事務所
代表弁護士 松澤建司

早稲田大学法学部卒。30年以上に及ぶ弁護士経験を持つ。薬事法ドットコムとオフィスを共にし、薬事法ドットコム法務委員会委員長。誠実・的確・迅速なリーガルサービスの提供を心がけ、一般民事事件を中心に企業法務も取り扱っている。

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