Ⅱ.クリニックの物販

Ⅰ、概要

1、医師―以下、歯科医師も含めた意味で医師と言いますーには、薬剤決定権(医師法22条)、保健指導権(26条)があるので、治療として、日本未承認の海外医薬品を用いることもできれば、規制の関係で日本で販売できない海外健康食品・化粧品を用いることもできれば(この場合の海外健康食品の日本法上の位置づけは未承認医薬品と同じです)、日本で販売されている健康食品・化粧品を用いることも可能です。

2、しかし、1は、「診療」前置が前提です。「診療」がなければ、これらの処方=販売はできません。
それは、医療機関は医療と関係のない営利行為ができないという点で医療法違反ですし、広告できない効能を述べて海外医薬品・健康食品・化粧品、国内健康食品・化粧品を販売しているという点で薬事法違反です。
実際、2010年2月に、H歯科事件がありました。
この事件では、歯周病治療に特殊な水を使っていて成果を上げていることがテレビ報道され全国からの問い合わせが殺到したため、その水をクリニックで通販することにしたところ、行政から上記の問題点を指摘され通販を中止した、というものです

Ⅱ、新しいビジネスモデル

1、他方、最近、海外に拠点を置き、海外医薬品・健康食品・化粧品の個人向け販売を行っている事例が増えています。
サイトは海外にあり、商品も海外から送られてきますが、サイトは日本語で、日本人しか対象にしていません。
日本での輸入代行には厳しい規制があり、HP上に商品を並べて「どれにしますか?」というプロモーション手法は能動的輸入代行として医薬品製造販売業の免許が必要で、不可とされています。あくまでも顧客がほしいとしてきたものの通関業務しか免許なしにはできないということです。>>>YDC薬事法ルール集14
しかし、これは日本に拠点がある場合の話で、海外に拠点がある場合は話が違います。
海外に拠点があればそれでOKと言うわけではないのですが、OKとなるビジネスモデルはあり得ます。

2、そこで、クリニックとして通販したい物をこれらのサイトを通して日本の消費者に届ける、というビジネスモデルが最近登場しています。

3、それに関して、重要な通知があります。
医薬品のインターネット販売に関する厚労省XX年XX月XX日の通知です
そのQ4とAはこうなっています

  • Q4.国内未承認薬の広告行為が薬事法違反である旨をインターネット上に表示し、購入者がその旨を了解した上でなければ具体的な医薬品名等が表示されているページに進めない場合において、進んだ先に具体的な医薬品等が表示される場合、薬事法第68 条違反で指導の対象となるか。

A4.医薬品等の広告に該当し、薬事法第68 条違反で指導の対象となる。

*以上の細かい点は中田までお問い合わせ下さい。